カッコよくしたい?そんな時は…
『アントレラボ|ビジネスアカデミー』の額 典子(がく のりこ)です。
「今回のプロジェクトは気合が入っているから、プロに頼んでカッコいいページにしてもらうぞ!」
…と気合十分なクライアントと、デザイナーとの打ち合わせ。
今日はこんな状況を想像しつつ読んでもらえればと思います。
「カッコいい」ってどんなの?
クライアントとデザイナーのこんな打ち合わせの時には、プロジェクトや商品の説明をすることになります。
合わせて、この場合だと、
—–
今回「気合を入れたプロジェクト」なので「カッコよく」したい
—–
というクライアントの思い入れも伝えることになるでしょう。
ただ・・・
クライアント側は「これでイメージも伝えた!あとは作ってもらうだけ!」という気持ちだと思いますが、デザイナー側としては「カッコいいって……具体的にはどんなの?」と、戸惑っている場合が多いです。
なぜなら、何を「カッコいい」と感じるかは人によって違うから。
例えば、「カッコいい芸能人」といえば、誰を思い浮かべますか?
福山雅治?
阿部寛?
滝沢秀明?
ディーン・フジオカ?
三浦春馬?
(敬称略)
結果は相当割れると思います。
実際、イケメン俳優のランキング的なのを見ても、タイプも年齢もそれぞれです。
「カッコよく」の具体的なイメージがないままデザインに入ると、いざ提出しても「なんか違うんだよなぁ」からの修正・再提出の嵐になり、双方だんだんイライラしてきて、
「なんかこの人、一緒に仕事しづらい……次は別の人探そうかな……」
という不幸な結末になってしまいかねません。
「カッコいい」の共有を。
では、クライアントの思う「カッコいい」を共有するにはどうすればいいでしょう?
それはズバリ、「具体例」です。
「例えばこんなの」があるとぐっと話が早くなります。
さっきの芸能人の話で言うと、「福山雅治みたいな」と言えば、ああなるほど、となりますよね。
ただ、これだけだと伝わりきらないことも・・・
ここで一つ、昔の案件の話をしたいと思います。
そのクライアントは、「とある人のオフィシャルサイトをとにかくカッコよくしたい」と、こんなイメージを持って来ました。
本田圭佑オフィシャルWEBサイト
http://keisuke-honda.com/
確かにカッコいいですよね。
「さすがだなーカッコいいなー」と私も思いました。
ただ、デザインする上ではこのページの何が「カッコいい」のか?を掘り下げる必要があります。
私がこのページを見た段階では、
・黒ベース×赤のはっきりした配色
・海外っぽさ
・クオリティ高い写真
が「カッコいい」のだろうと思いました。
だから作るページはこんな雰囲気を想像したのです。(あくまで雰囲気です)
あなたはどう思ったでしょうか?
しかし、クライアントの意図は私の想像と違いました。
「あとはこんなのとか」とクライアントが次に出したのがこんなイメージでした。
「全然違うやーん」と見た瞬間に思いました……
結局、このクライアントの作りたいページとは、
====================
写真付き記事が頻繁に更新され
カテゴリを問わずブロックのように
敷き詰められている
====================
ものだったのです。
「そこか〜〜」と気づいた時は脱力ものでした。
また、その後に聞いたのですが、クライアントには
・本人とスタッフのブログ欲しい
・メルマガリスト取りたい
・フッターにスポンサー入れたい
などの意向があり、本田選手のオフィシャルでは、それらを取り入れていました。
その上での「こういうページにしたい」だったわけです。
もうね、ほんとヒアリング大事。
こんなこと、聞き出さないととても分からないですもん。
2枚目のイメージがなければ見当はずれのデザインを作って怒られているところでしたよ。
1枚より2枚。2枚より3枚。
今回、ミスマッチを防いだのは「2枚目のイメージ」でした。
つまり、確実にイメージを伝えるためには、
===============
複数のイメージを用意する
===============
これが大事です。
今回のメルマガでは、クライアントとデザイナー、あなたが両方の立場に立てるよう書いてみました。
もしあなたが受注する側なら、「カッコいいとは『例えば』こんなイメージでしょうか?」と具体例を提案したり、、、
もし事例が出てきていれば、「『具体的に』このページのどこがいいと思いますか?」「『他に』いいと思うページはどこかありますか?」などと掘り下げればクライアントのイメージにぐっと近づけるはずです。
もしあなたが発注する側なら、「こういうのがカッコいい」を”複数”出すといいです。
それに加えて、「どこがカッコいいと思うのか」「何を参考にしたいのか」を説明できれば、デザインのスピードと質が格段に上がることでしょう。
頼んだ⇒出した⇒なんじゃこりゃあ⇒やり直し⇒双方イライラ……
という「後のガッカリ・面倒」を防ぐためと思って、ぜひ試してみてください。
アントレラボ|ビジネスアカデミー
額 典子
コンラボ編集部
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