インドの元カリスマ美容師
中村です。
あなたはテレビを観ますか?
僕は大学の時テレビを持ってなかった反動からか、テレビを買ってからは今でもめちゃよく観ています。
で、僕の好きなジャンルの番組が、『外国人』ものです。
例えば、テレビ東京ばっかですが…
・YOUは何しに日本へ
・和風総本家
・世界の日本人妻は見た!
・世界!ニッポン行きたい人応援団
とか、異文化交流系の番組がなんでかめちゃ好きなんです。
実はフリーター時代に1人でヨーロッパ貧乏旅行とかしたので、そういう価値観を持ってるのかもしれないですね。
それで、この前観た、『世界ナゼそこに?日本人』というこれまたテレ東の番組で、とても僕たちのビジネスにも役立つ話がありました。
なので今日はその話をシェアしますね。
元世界No.1のカリスマ美容師
その回に出てきたのは、いわゆる『カリスマ美容師』でした。
彼はインド在住なんですが、実は日本にいた頃には、美容師の世界大会で1位を獲った…つまり世界で1番技術の高い美容師で人気のカリスマ美容師でした。
髪のケアをしない女性たち…
彼はひょんなことからインドに来る機会を得ました。
そこで見かけたインド人女性は、髪を伸ばしてはいるものの、まったくケアがされていないのでみんなパサパサな髪だったんですね。
それを見て、、、「世界的な技術力で髪のケアをすれば、一発で人気の美容室になれるはず。市場はめちゃめちゃデカイぞ!」と一念発起した彼は、務めていた美容室を辞めてインドで開業をします。
…これが大きな間違いでした。
貧乏美容師へ…
彼が持っている技術はもちろん超一流です。そして、インド人女性は髪のケアを十分にしてません。
これだけ見れば、インド人女性に彼の技術力を提供することで、大ヒットしそうな気もしますよね。
でも、実際は違いました。
彼の経営している美容室には、1日に3〜4人程度しか来ないので、繁盛どころか店の家賃の支払いも危ないくらいの状況です。
1日の食費も切り詰めなければ生活も危ないくらいに、貧乏な生活を迫られてしまっています。
なぜ、こんなことになったのでしょうか?
『スキル神話』の弊害
彼は自分のスキルに自信があったので、『インド人女性の髪をケアすれば、勝手にクチコミが広がる』と考えていました。
でも、店に女性はほとんど来ません。
それには宗教上の理由が絡んでいて…
・そもそもインド人女性は、髪を切る頻度が低い
・女性は男性に髪を触らせない
といった風習があったんです。
そう、つまり確かにインド人女性は、髪のケアはしていないんですが、『仕方がわからないのではなくて、ただするつもりがない』っていうことだったんですね。
どんなにスキルが優れていても、この状況ではスキルを生かすことすらできない状況だったわけです。
リサーチは万全?
彼は『自分のスキル』という、1つのリソースしか考えずに開業をしてしまったがために、苦しい状況になりました。
もし、そもそもインド人女性が髪をそんなに切らないとか、男性に髪を触らせないとかっていう情報を持っていたら開業自体を考えなかったですよね。
つまり、圧倒的に『市場のリサーチ』が足りていなかったってこと。
これは日本に住んでいる僕たちも考えなきゃいけないですよね。
弊社では少なくとも、、、
・Company(自社・自分)
・Customer(顧客・市場)
・Competitor(競合)
の分析をするように各種講座の受講生には伝えています。
多くの人は、『自分の強み(Company)』をどう生かすか?だけを考えます。
ですが、、、
・その強みを求めている人がどれだけいるのか?
・他にもその強みを提供している競合はいないか?
を考えないことには、強みを生かすことすらできないという状況になってしまいます。
あなたがこれから起業したい、新しい商品を作りたいと思うなら、ぜひ、インドの元カリスマ美容師の例を反面教師としてください。
あなたはリサーチを万全に行っていますか?
(株)コンサルタントラボラトリー
中村純
コンラボ編集部
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