ヒーラーで開業・独立をしていくための3つの準備
今や人気職業の一つでもあるヒーラーですが、このヒーラーという職業で開業独立をするのであればかなり多くの準備をしなければなりません。しかし一口に開業独立と言っても通常の営利企業の設立ではありませんので、何かとヒーラーならではの準備をしなければならないということも多くあります。
そこで今回はヒーラーで開業独立をしていくための3つの準備ということで、様々ある「やらなければならないこと」を3つの大きな枠に凝縮しお送りしていきます。
ヒーラーで開業・独立するなら「ハード」と「ソフト」を準備する
まずヒーラーで開業や独立をするのであれば、最初に用意しなければならないものをまとめていくことが必要です。多くの場合、独立開業するということであればそのTO DOリストの数は100をくだらないのではないでしょうか。そうなってくると膨大な数のTO DOに頭がパンクしてしまい、100%確実にやらなければならないことを全て消化するというのは至難の技です。
しかし人間の脳というのは非常に便利にできており、ある程度チャンキング、つまりやることを分割したり複数のジャンルにまとめてあげることでより効率的に物事を進めることができるという能力を持っています。この能力を使いヒーラーで開業独立するという目的を達成するにはまず「ハード」と「ソフト」を用意する必要があります。と言ってもなにも難しいことではありません。
ハードというのは例えるならばゲーム機本体で、ソフトはゲームソフトを指します。ハードが無ければゲームをすること自体ができませんし、ソフトが無ければ土台があっても何も提供されません。つまりヒーラーという職業をするにあたってのハード、そしてお客様に提供するソフト、この2つを同時に用意しなければならないということになります。また、ほとんどの場合はハードが先でソフトが後の用意となるのではないでしょうか。
ハードには様々なしがらみや相手先があることが多いため、締切がある場合があったり、1つ手順を間違えると膨大なタイムロスが発生してしまうなど事前の準備が欠かせないという性質のものも多くありますので、まずは最初にハード編ということで独立開業に必要な法的整備などの部分についてご紹介をしていきます。
ハード編:開業届や法人設立、サロンの契約など
まず最初はハード編です。ハードというのは開業届、法人設立、サロンの契約、その他不動産の契約など様々な部分において事業を設立しお客様にサービスを提供するために必要な入れ物、つまりハード(大枠)の準備ということになります。
最初に行うべきは事業体に関する意思決定や機関設計ということになります。そもそもこのヒーラーという事業、個人事業でやるのでしょうか。それとも法人としてやっていくのでしょうか。もし個人事業としてやっていくということであれば、開業届というものを提出する必要があります。
開業届に関しては紙一枚ですぐに提出することができ、また場合によっては事業開始の後に提出することもある程度許容されている書類ですが、やはり公明正大に事業を展開しています、とお客様に安心していただくためにも、開業届の提出というのは先んじて行っておくべきでしょう。
もし何らかの事情で法人設立をしたいとお考えの場合は、その法人の種別をどのような方針、設計にするかということを考える必要があります。機関設計でいえば、もしヒーラーさん一人で開業ということであれば一人株式会社でも結構です。合名・合同会社もしくは公益性のあるヒーリング事業を行うということであれば、一般社団法人など公益性を重視した法人形態でも設立をすることは可能です。
今は昔と違って株式会社の設立も1円という資本金からできるようになりましたので、かなりハードルが下がってきました。しかし、未だによくある誤解として「株式会社は1円で作ることができる、その他のお金は何もいらない」というものがあります。これは明確な間違いで、あくまでも1円でいいのは資本金です。
株式会社を設立するとなると、法人登記の関係で登録免許税やその他実印代など合わせると最低でも20万円以上の資金が必要です。ですから、どうしても法人格を取得したいのだけれども株式会社を作るまでは資金面で不安が残るという場合は、合同会社の設立という手があります。
合同会社は登録免許税がおよそ6万円程度なので、全て合わせても10万円程度でお釣りがくるような設立が可能です。もう少し公益性を作りたいという機関設計の場合は一般社団法人の設立も視野に入れるべきです。しかしこの一般社団法人の場合は機関設計として社長ではなく理事長、役員は専務常務などの取締役の代わりに理事という名称になりますのでこちらも展開したい事業の性格に合わせて選ぶと良いでしょう。
もしNPO 法人格の取得など公益性のある事業を見据えているのであれば一般社団法人からのスタートを切り、続いて公益社団法人の認定を受け、さらに NPO法人、つまり特定非営利組織への法人登記変更というステップを描いてもよろしいのではないでしょうか。とにかく開業届を出すなり、法人設立をするなり、機関設計が終了したら次はサロンの契約やどこで事業を展開するかなど様々な部分を決めて行くことになります。
このサロンの契約などについては自分の物件があればそれでも結構ですし、自宅などで開業する場合はそれも良いでしょう。賃貸物件を新規に借りてそこを事業所とする場合には入居審査という大きな壁が立ちはだかることになりますので、現時点で脱サラ前ということであったり前職に籍が残っている場合にはその信用力を生かして先に賃貸契約を結んでしまうという方法もあります。勢い余って先に無計画に脱サラしてしまうと、様々な部分で困ることになりますのでこの辺りは計画的に事を進めたいところです。
また話が少しそれてしまいますが、開業準備ということで資金面の準備も必要です。法人代表者や事業主になってしまうと、社会的信用が一時的にダウンすることとなり、クレジットカードの取得などもかなり審査上厳しくなってしまいますので、前職に在籍しているうちにクレジットカードを多めに取得しておくなり様々な対策が必要です。以上がハード編の準備となります。
これらの手続きは締め切りがある場合があったり、一つ手順を間違えると差し戻しということでとんでもない時間がかかってしまい、それだけタイムロスになり事業が予定通りに展開できないという場合もあります。そもそも提出した書類が全く問題ないものかどうか判明するまでにかなりの日数を要するという部分もありますので、これらは先んじて計画的に進めておきましょう。
また力の配分に関してはハードの方に70%程度の力をかけるくらいのつもりでいると良いでしょう、そもそもハードが整っていなければ開業することが許可されないという場合もありますので、それだけの力を配分するというのは決して間違ったことではないわけです。
ソフト編:提供できる商品の洗い出しと集客準備
続いてソフト編、つまり提供できる商品の洗い出しや集客準備など、お客様にどのようなサービスが展開できるかという内面的な部分の用意になります。まずは商品の洗い出しです。
ヒーラーで開業独立をするということであれば一番最初に「何を売って商売をするか」、ということになりますので、まずお客様に自分はどのようなことを提供することができ、お客様に結果としてどのような効果を得ていただくことができるか、という部分についてメモなどにリストアップしていくと良いでしょう。この瞬間も起業の醍醐味ですね。このリストアップが終わっていない状態で開業してしまうと、結局のところ「よろず相談屋」のような性質になってしまい、お客様の信頼を得ることは難しくなってしまいます。
続いて、できることのリストアップなどが終わったら集客準備に入ります。よく集客準備ということでチラシを何百枚も作ってみたり、ポスティングにがむしゃらに精を出したり、そういった部分にパワーをかけすぎている人が見られます。これも確かに必要な労力ですし、必要なことでもあるのですが、どちらかというとこの過程を単純に青春の1ページのような感じで楽しんでいるだけという方も場合によっては見受けられます。
確かに起業独立をするというのは非日常的なことであり、それを十分に楽しんでいなければ事業を成し遂げることなど到底できないのですが、最初は心を鬼にして出来る限り効率的に集客準備を行うと良いでしょう。 もしポスティングを1000件行うのであれば、同じ時間を割いて100件の地域密着型のウェブサイトや顧客層の集まるコミュニティサイトなどに自社の広告掲載をお願いするなど、効率的な動き方をしなければ、集客を効果的に行うことはできないと思ってよいでしょう。
ポスティングというのはそもそもマーケティング上、地域密着型の商売の場合でさらに数万人が対象になるようなビジネスの場合で初めて0.1%から0.5%程度の反応率が見込めますが、ヒーラーというある種特殊なお仕事の場合はどうしてもお客さんを選びますので、ピンポイントで web サイトへの広告出稿や広告宣伝の依頼を行うほうに労力をかけるのが正解です。
お客様の層が狭く深いカテゴリに入るこちらのお仕事は、出来る限り効率的に、より「ヒーラーが出逢いたいお客様」に ピンポイントの訴求をすることが求められます。ここをはき違えてしまうと無駄な労力がかかり、更に広告費やコストなどが発生した状態で売上が投資に見合わないということになります。開業したての精神衛生上こちらはお勧めできないというわけです。ヒーラーにヒーラーの戦い方がありますので、こちらはよく覚えておきましょう。
まとめ
今回はヒーラーで開業独立をしていくための三つの準備というテーマでお送りしてきました。ヒーラーで開業独立するならまず、ハードとソフトの両面で物事を見ていかなければならないということを認識するのが準備の一つ目、そして開業届や法人設立など開業するにあたってどうしても必要な法的許認可、あるいは法人契約などいわゆる手続きの部分が準備の二つ目です。
そして三つ目はソフト編ということで、自分がお客様に何を提供し、どの部分で利益をいただくことができるか、という洗い出しや集客の準備ということになります。特に集客の準備に関しては商売柄、一般的な開業時のセオリー通りの集客はまず不可能と考えてよいでしょう。ヒーラーにはヒーラーのオリジナルの広告戦略、もしくは戦い方がありますので、そこを履き違えることなく効率的に、そして出逢ったお客様一人一人に感謝しつつの営業を心がけるようにしたいところですね。
これらの準備が整ったらいよいよ、あなたはヒーラーとして開業するのです。
コンラボ編集部
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