究極の目標の立て方&仕事術 〜雑務を削ぎ目標を追求するには〜

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世の中には、多くの仕事術があります。中でも、「様々なテクニックを駆使して、いかに作業時間を短くするか」といったタイプの仕事術が特に多いようです。実践すれば、確かに目の前のtodoリストは、多少消化されるかもしれません。

しかし、どうでしょう、結局、日々雑務に追われませんか?大きな目標や長年の課題といった、本来重視したいゴールになかなか近づかない、という方も多いのではないでしょうか。

 

そこで、この記事では、いかに日々の活動を高価値な仕事(本来の目標)に絞り込み、行動へ移して、結果を出すのか、その答えとして、一つの方法を提案します。かつて、まさに同じ悩みを抱え、目先にとらわれていた私が、様々なやり方を試し、アレンジする中で、「確実に結果を出す方法」としてたどり着いた目標の立て方であり、仕事術です。

そして、これを始めて以降、私は、日々シンプルに、且つ、重要なことに集中して仕事をすることができるようになりました。売上も、年々確実に増えています。クライアントの方々にも伝え、彼らも着実に成果を上げました。

 

このパワフルな方法を、私は「6プロジェクト仕事術」と呼んでいます。あなたも、もう雑多なtodoリストの消化に闘志を燃やすのを止めませんか?「6プロジェクト仕事術」では、本来重視すべきゴールだけにフォーカスする目標の立て方と、その実践ノウハウとを、同時に日々のサイクルに取り入れることが可能です。

やるべきことは常に6つのみ。その先にこそ、真の達成感とビジネスの成長が待っています。人生までも豊かになります。それでは、早速、見ていきましょう!

1.まず意識すべき1つのこと

「6プロジェクト仕事術」の具体的な内容をお伝えする前に、1つ、肝に銘じていただきたいことがあります。少々耳が痛いのですが、コチラです。

人は思った以上に実行できない!

弊社は、独立起業支援をビジネスの中心とし、会員数500名を超えるコミュニティや、読者数8万人を超えるメルマガを運営しておりますが、その中で、悩みや課題についてのアンケートを実施すると、毎度TOP1・2を争うのが、以下のような回答になります。

「あまりに多くの情報がありすぎて、何から手を付けていいか分からない。」
「あれこれ手を出し過ぎて、結局どれも中途半端。結果が出ない。」

いかがでしょうか。多くの人が、やるべきこと・やりたいことの山に埋もれ、先が見えなくなっていることがわかります。つまり、成果を上げるためには、「自分は思った以上にできないものだ」という事実を受け止め、やることを絞り込まねばならないのです。

多くを詰め込み、結局未完了で持ち越しになっていくより、たとえ少ない量でもすっきりと達成し、小さな成功を積み上げながら次に進む方が、モチベーションの上でも有効ですよね。まずこの点は、大前提としてしっかりと頭に刻んでください。

2.「6プロジェクト仕事術」のシンプルな枠組み

では、本題の「6プロジェクト仕事術」に移ります。

この仕事術の大きな枠組みとして、年単位でやるべきこと・やりたいことを考え、目標を立てていきますので、年の初めや年度の初めといったタイミングでスタートさせると、よりわかりやすく実践できるでしょう。しかし、もちろん、ちょうどそのような時期にない場合には、今後1年間というスパンで考えれば、問題ありません。

では、まず、そのシンプルな枠組みをご覧ください。

【目標の立て方】

●この一年で達成したい大目標を「6つ」決める。

●それを逆算し、6つそれぞれを「一ヶ月の月間目標」に落とし込む。

●それを更に分解して6つの「週間目標」に落とし込む。

●最後にもう一度分解して、「1日の目標×6つ」、に落とし込む。

この「1日の目標×6つ」が日々のtodoリストになるわけです。そして、その6つのことさえ日々キッチリと完了させ、それを毎日淡々と続けていけば、1年後には自動的に年間の大目標が6つとも達成されるという仕組みになっているのです。

3.「6プロジェクト仕事術」を成功させるための2要件

とは言え、上記の枠組みを見て、「いやいや、そんなに簡単にいくわけない」と思われた方もいるでしょう。確かにその通り、見た目ほど簡単にはいきません。これを成功させるには、欠かせない要件が2つあります。

(1)最も価値を生み出す事項に絞り込む
(2)定量化し、一日単位の行動にまで落とし込む

これらを満たすことで初めて成果に直結するのです。ただ漠然と6つの目標を設定しても結果は出ません。では、この要件を1つずつ解説していきます。

3-1.要件①:最も価値を生み出す事項に絞り込む

この要件が、何よりも重要で、且つ、難しい点となります。まずここに力を入れてください。ここさえできれば、あとの1つは、簡単なことです。

3-1-1.絞り込むことの意義

年間の大目標を定める際に重要なのは、「やるべきこと」「やりたいこと」の内、最もレバレッジが効き、価値を生み出す事項を6つ選ぶ、ということです。誰もが、時間も、エネルギーも、資金も限られていますので、自分の持つリソースを集中させる対象を選択する必要があるのです。ビジネスの成功の鍵はここにあります。

しかし、現実には、この絞り込みをしっかりとやらずに、行き当たりばったりで多くに手を出してしまう人が多いため、結局全てが中途半端となり、大した成果も上がりません。或いは、絞り込まないままに、つい慣れ親しんだ楽なタスクばかりに貴重な時間を費やしてしまうため、一向に成果にもつながらないのです。

todoリストを次々と赤線で消して、多くの仕事を完了させた気分になったとしても、それが大きな成果につながるかどうかは、決してイコールではないことを覚えておきましょう。

※参考※ 数は必ず「6つ」? 

「6つ」よりも更に少なく絞り込める場合は、それでも構いません。選び抜いた目標に集中することで成果を上げますので、極端な場合、厳選した1つでも良いのです。ここで6つにしているのは、クライアント等との試行錯誤の結果、数を少なくしすぎると、その絞り込み自体が困難になってしまうケースが多かったことや、逆に6つを超えると、実践に無理が生じるケースが多かったことなど、主に私自身や弊社の経験則から「6つ」としています。

では、実際どのように、絞り込みを行えばよいのでしょうか。次項よりその参考となる切り口を3つ紹介していきます。いずれか、自分に合うもの、やりやすいものを試してみましょう。

3-1-2.絞り込みの切り口(1)「80:20の法則」

ご存知の方も多いと思いますが、生産活動には「80:20の法則(パレートの法則)」が存在すると言われています。「成果の80%は全仕事の20%から生まれている」とする説です。そこで、「価値を生み出している20%の仕事はどれか」という視点で、一度あなたの仕事を見渡してみてください。そして、その仕事に集中するような目標を、年の大目標として設定することです。

 例)弊社クライアント セラピストA氏の場合
A氏は、多くの仕事の中でも、「メルマガの発行」は非常に価値が高いことをあらためて認識。一見、地味ではあるが、「見込み客の獲得に一番貢献しているツールであること」「顧客との関係を地道に築けており、リピートにも役立っていると想定できること」「セミナー開催等の際に、こちらからプッシュできるツールであること」等が浮かび上がったためでした。そこで、年の大目標の一つとして、「平日は毎日メルマガを発行し、読者数を1000名に伸ばすこと」を設定したのです。

もちろん、この「80:20」という数字に捉われる必要はなく、この比率は個々の状況によって様々ですが、いずれにせよ、成果に深くつながる仕事とそうでない仕事を切り分け、後者については、「思い切って切り捨てる」「人に任せる」等、対応を考えることも併せて重要です

3-1-3.絞り込みの切り口(2)「“緊急度”ד重要度”」

続いて紹介する目標絞り込みの切り口は、「“緊急度”ד重要度”」になります。全世界でベストセラーとなったスティーブン・R・コヴィー氏の著書『7つの習慣』で紹介されているので、非常に有名なのですが、実際に真剣にやったことのある人は多くありません。ぜひこの機会に少し時間をとり、日頃の時間の使い方について、このマトリクスで整理してみてください。自分の傾向がクッキリと見えてきます。

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いかがでしょうか。おそらく多くの人が、第二領域以外のところで多くの時間を費やしていることでしょう。

そこで、ぜひ、年間の大目標では、「第二領域」に当たることを目標に定めてください。自分の将来を真に好転させるアクションの多くは、第二領域に存在します。しかし、多くの人がこのことを分かっていながら、実践できていません。その理由は明らかです。

「本を読む」ことを「重要事項」だと知りながら実行しないことについて、司会者が参加者へ理由を尋ねました。長い沈黙のあと、ひとりが答えます。
「本は私たちに『読みなさい』といってこないからです」

この有名な逸話の通り、緊急な仕事とは、頼まずとも向こうからやってきます。次々とかかってくる電話、刻一刻と届くメール、営業マンや宅配業者の訪問、上司や同僚からの呼び出し‥etc。一方で、第二領域の内容は、向こうから近づいてくることは決してありません。

そこで、本来最も重要なこの第二領域の内容を、意識的に目標として定め、1日単位の行動にまで落とし込み、実行に移す必要があるのです。

なお、実際問題として、第一領域や第三領域で精一杯と感じている方もいらっしゃるでしょう。しかし、業務の更なる効率化や、集中しやすい環境づくり、人への振り分け(チームで対応)、思い切った切り捨て等、真剣に向き合えば、工夫の余地がまだまだ残っているケースも多くあります。「余裕ができてから・・」と考えていては、いつまでたっても、目の前のことに忙殺されたままなのです。

3-1-4.絞り込みの切り口(3)「極論で自問」

上で紹介した2つの方法にじっくり取り組むのはハードルが高いという方は、ひとまずこの質問を自分に投げてみましょう。

「もしこの1年で、どれか1つだけしか取り組むことを許されないならば、どの事項を選びますか?」

こうして極論にすることで、「やり遂げた時に最大の価値をもたらしてくれるのはどれか?」、「目の前の状況はさておき、本来重視したいものは何か?」を確認するのに、大変役立ちます。

そして、もしスパッと一つに絞り込めたならば、目標は、ただそれに関することだけに集中しても構いません。とはいえ、多くの場合、他全てを切り捨てるのは至難の技か思いますので、ビジネス・健康・自己投資、等、自分なりのジャンルを設定し、そのジャンルごとに一つずつ、計6つまでの間で、上の質問を自らに問い、目標を絞り込む方法もお薦めしています。

3-2.要件②:定量化し、一日単位の行動にまで落とし込む

最も価値を生み出す事項への絞り込めたならば、「6プロジェクト仕事術」を機能させるもう一つの要件が、「定量化する」ことです。

例)
●「取引先を拡大する」
→「取引先の件数を現状の30社から100社に引き上げる」
●「健康的な生活を送る」
→「睡眠を重視し、毎日8時間の睡眠量を確保する。」

このように、目標を、数字や数値を使って表してください。こうすることで、具体的に結果を分析することができます。また、具体的な数字で表すことで、その目標を逆算しながら分解し、一日単位の行動へ落とし込むことができるのです。このステップが「6プロジェクト仕事術」では欠かせません。

では、上の「取引先」の例を使って、目標を逆算・分解してみましょう。

【年目標】
取引先の件数を現状の30社から100社に引き上げる。

【月目標】
一月平均6社の新規獲得が必要。
新規訪問に対する獲得率は約2割なので、月間30社の訪問が必要。
訪問し続けるためには、訪問先を見つける活動も並行して必須。
約20件のTELにつき1件の訪問先獲得なので、月間600本のTELが必要。

【週目標】
1週間あたり8社以上の新規訪問、その内、2・3週目で2件、1・4週目で1件の新規獲得。テレアポは、週間150本。

【日の目標】
1日30本のテレアポ。月・金は1社、火・水・木は2社の新規訪問。アポが足りなければ、飛び込みも。

いかがでしょうか。ただ漠然と、年間で取引先を70社増やす、と考えてもピンと来ませんが、1日あたり30本のTELと、1〜2社の新規訪問を継続する、(その結果として、年目標にも到達する)と考えれば、行動できる気がしてきませんか?

 

なお、この例は、わかりやすくするために、目標を、月数や日数で平均的にバラしましたが、もちろん、それぞれの状況に応じ、季節による差などを設け、より実践しやすい数字に落とし込んでください。

また、上記のように機械的に分解しやすい目標もありますが、そうではない目標もあります。例えば、もう一つの例、「毎日8時間の睡眠量を確保する」についてはどうでしょう。

もしこれだけで、スパッと実行に移すイメージができるならば問題ありません。しかし、それまで5時間眠れば良い方という人や、不規則な生活が当たり前だった人がいきなりその目標だけを置いても、実践は難しいでしょう。

その場合は、段階を踏むことを考えてください。数ヶ月かけて8時間睡眠にたどり着いても構いません。

例)

  • 睡眠を増やす代わりに、何を減らせるのかをあぶり出す。
  • 早寝するために、毎朝5時に起きる。
  • まずは毎日6時間、安定的に睡眠時間を確保する。
  • 睡眠の質を下げるので、●時以降はTVやPC、スマホを見ない。etc.

このように、大小様々な段階に分けられますので、それを月間目標・週間目標・日の目標に組み合わせていきます。例えば、最初の一月は、「睡眠を増やすために減らせる項目を3つ決め、その項目群をやめること」だけに力を入れてもいいのです。このような分解を、「6つ」の目標それぞれについて行います。

※参考※ 数値の検討がつかない時は・・・

定量化するのに、数値の検討がつかない計画もあるかもしれません。しかし仮の数字でもいいので、とりあえず数値化しましょう。目標とするイメージが、10件なのか50件なのか、100件なのか1000件なのかで、だいぶ計画も変わります。数値化の目的は、具体的な行動に落とすためであり、成果を具体的に検証するためなので、まず仮でも数値を置き、実践と検証の中で、目標の数値を後から適正化すればよいのです。

3-3.具体的な実践法

では、2つの要件をおさえたところで、この「6プロジェクト仕事術」の具体的な実践法をお伝えします。

1) スタートする時点で、2要件を押さえつつ6つの年間目標を定め、更に12ヶ月に分けた月間目標にまで落とし込み、年を見渡せるようにする。

2) 前月末頃(目安としては28日〜当月1日の間)、翌月の月間目標を確認し、実践に即して数値の微調整を行った上で、4週分の週間目標に落とし込む。

3) 毎週末(毎週土曜など)、翌週の目標を確認し、同じく数値の微調整を行い、翌週一日ごとの目標に落とし込む。

4) 前日の晩か当日の朝一番で、一日のタスクを確認。微調整があれば行い、その日の行動に取り掛かる。

ポイントは、この微調整や行動に落とし込む作業の時間を、決まったスケジュールとして、且つ最優先事項として、予定に組み込むことです。空いた時間でやろうとする等、この時間をおろそかにしてしまうと、いずれズルズルと実践しなくなっていきます。一方、このサイクルを一度習慣づけることができれば、行動や結果が目に見えてくるので、モチベーションも加速していくのです。

4.まとめ 〜6プロジェクト仕事術のメリット〜

以上、この記事では、本来あなたのビジネスにとって重要なこと、更に言えば、あなたの人生にとって重要なことにいかに取り組み、いかに達成していくか、その方法として「6プロジェクト仕事術」をご紹介しました。
お読みいただいてお分かりの通り、この仕事術を取り入れることで、あなたは多くのメリットを享受できます。

    • 目の前の雑務に惑わされず、本来重要視すべきことについて行動できる
    • 不要なもの、優先度の低いものを切り捨てる勇気となる
    • やるべきことが明確に見えているので、行動への迷いがなくなり、スピードが上がる
    • 日々の行動が大目標に確実につながっているという道筋が見えるので、モチベーションを切らさずに済む
    • 惰性で過ごす1日がなくなる
    • 人生を自分でコントロールできるようになる

・・・・・etc.

もちろん、日々の現実は、単に6つのことだけをやれば済むほどに甘くはなく、急を要する仕事や、想定外の用事などが必ず割り込んでくるでしょう。しかし、優先順位としてはこの6つにあるのだ、という軸を持てることで、振り回されることなく、見失うことなく、またその軸に戻ることができるのです。もし6つが多すぎるようなら、より絞り込んで、減らしても構いません。より重要なことを見極めて、それに集中することが大事なのです。

どうか、あなたが選び抜き、あなたが決めた道を、あなたの軸で進み続け、一歩一歩結果を出しながら、輝く人生をつかみ続けていただければと思います。

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北野 哲正

北野 哲正

「コンラボ」運営責任者  株式会社コンサルタントラボラトリー 代表取締役 
コーチ・コンサルタント・セラピスト・士業・整体士などのサロン系ビジネスなどの独立・起業・集客支援を行う。会員制コミュニティ「コンサルタントラボラトリー」は会員数500名を越え、『一般社団法人日本マーケティングコーチ協会』『一般社団法人日本スマートフォンマーケティング協会』は協会員数600名を越える。また、取締役を勤める株式会社リアルネットでは、スマートフォンマーケティング、通販事業(スキンケア商品)を事業展開している。

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