アップセルの意味を正しく理解して売上を増やす3つの方法

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アップセルとは、売上を簡単に増やすことができるマーケティング手法です。実は、アップセルの意味を誤解している人も多いのですが、あなたはご自身の理解に自信がありますか?
アップセルは、使い方を間違えると押し売りと捉えられることもあるので注意が必要です。正しいアップセルの意味とその実践方法を身につけ、効率よく売上アップをはかりましょう。

1.アップセルを効果的に活用し、売上げアップを図る

1−1.アップセルとは?

アップセルとは、ある商品を買おうとしているお客さんから、上位商品に変更して買って もらうための販売活動のことです。
例えば、10万円のパソコンを購入しようとしていたお客さんを、販売員がうまく商品説明をしてHDDが30G増えるモデルを購入し、15万円のパソコンを買ってもらったとします。 この10万円の商品から15万円の高額商品に移行販売したこと、これをアップセルといいます。

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1−2.アップセルとクロスセルの違い

アップセルはクロスセルと混同しやすいので、違いをお話しします。

アップセルは購入しようとしていたものより、もっと上位商品をすすめて販売することです。クロスセルは購入する商品の関連商品を追加で販売することです。
例えば、あるファーストフード店でハンバーガーを購入したとします。「本日はてりやきバーガーが100円引きとなっていてお得ですが、いかがですか?」といって値段の高いハンバーガーをすすめるのがアップセルです。「ご一緒にポテトはいかがですか?」と、ハンバーガーとは別の関連商品をすすめるのがクロスセルです。
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クロスセルについての詳しい説明は「クロスセルで売上をアップさせ、さらに顧客満足度も高める方法」を参照してください。

1−3.アップセルの特徴

アップセルの特徴は「客単価アップ」 「売上アップ」になり、どんなビジネスにも使えるとても便利な戦略です。
また、アップセルのもう1つの特徴として優れているのは、購入の意思がある人にするセールスだということです。人間は商品を購入するとき、購買意欲が高まった状態になっています。その購買意欲が高まった状態で商品を販売すると、通常の心理状態のときよりも販売しやすいというデータがあります。つまり、売りやすいタイミングでセールスできるのがアップセルの最大の特徴なのです。

1−4.  アップセルの注意点

アップセルはやり方を間違えると、「押し売り」に思われてしまうことがあります。商品をより上位商品をすすめるので、自然な流れでアップセルすることが大切です。強引にアップセルをしてはいけません。
アップセルは、お客さんに満足して買ってもらうことが重要です。押し売りをしてアップセルをしても、全く意味がありません。アップセルが無理だと思ったら、クロスセルに切り替えることを考えてください。決して強引なアップセルをして、お客さんに嫌な思いをさせないようにしてください。

1−5.アップセルを成功させるポイント

アップセルを成功させるポイントは、購入者側に立って提案することです。売り手側の都合でアップセルをしてしまうと、押し売り感が出てしまい成功しません。まずは、お客さんが何を必要としているのか?それにはどんな機能・サービスが適しているのか?と購入者側に立って考えてください。
また、事前に「この商品を購入する人にはこの商品をおすすめする」ということを決めておくとアップセルをスムーズにすることができます。この商品を購入する人はどんな特徴で、どんなことを必要としているのかを事前に考えておくことで、購入者側の立場で考え行動することにつながるからです。

2.アップセル活用法

2−1.広告からのアップセル

広告を使ったアップセルは、とてもベーシックな戦略です。
ドライヤーを購入したい人が「ドライヤーが980円!激安!」という広告を見つけて、そこから店に来店します。店には980円のドライヤーだけでなく、「マイナスイオンドライヤー」「髪を傷めないドライヤー」などの上位商品も販売しています。それを見た人は、980円ではなくもっと良いものを買おうという気持ちになり、結局2,980円のドライヤーを購入したりします。
広告で安さをうたい集客し、そこからアップセルできるように売り場には他の商品も用意しておくのです。たったこれだけで、アップセルは成功します。

2−2.レコメンド機能を使ったECサイトのアップセル

ECサイト特有のアップセルがあります。それがレコメンド機能をつかったアップセルです。ECサイトで商品を選んでいると「この商品を買った人はこんな商品も買っています」というのを見た事があると思います。これがレコメンド機能です。
【アマゾンのレコメンド機能】
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例えば、パソコンを購入しようとECサイトを探していると、「この商品を見ている人は、こんなものも見ています」といってスペックの高い商品が下に何個も表示されています。ついその商品をクリックして、高いスペックのパソコンを購入するケースが出てくるでしょう。他にも、商品を見ていたら「スペック別売れ筋ランキング」というのを見て、思わずランキング1位の上位機種を購入することもあります。
【アマゾンの売れ筋ランキング】
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こんなレコメンド機能を駆使して、ECサイトはアップセルを成功させているのです。

3.まとめ

アップセルとは、購入者がさらに良い物を求めるのか?を考え、それが押し売りにならないように購入者側にたって提案することです。リアル店舗も通販サイトでも、購入者の立場で考え行動することが大切です。アップセルはお客さんに喜んで買ってもらい、同時に売上もアップさせることができるとても素晴らしいマーケティング戦略なのです。

なお、こちらの関連記事も必読です。

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北野 哲正

北野 哲正

「コンラボ」運営責任者  株式会社コンサルタントラボラトリー 代表取締役 
コーチ・コンサルタント・セラピスト・士業・整体士などのサロン系ビジネスなどの独立・起業・集客支援を行う。会員制コミュニティ「コンサルタントラボラトリー」は会員数500名を越え、『一般社団法人日本マーケティングコーチ協会』『一般社団法人日本スマートフォンマーケティング協会』は協会員数600名を越える。また、取締役を勤める株式会社リアルネットでは、スマートフォンマーケティング、通販事業(スキンケア商品)を事業展開している。

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