これからはじめるコーチングの正しい集客獲得術
今やプロフェッショナルのスポーツ選手なども活用していると言われるコーチング。コーチングとはつまり、人々のコーチになり、正しい方向へ導いて差し上げるというある種のスピリチュアルな世界をも感じさせるような尊いお仕事です。このコーチング様々な技術や特殊能力を持っている方は、すぐにでも商売として展開することが可能となっておりますが、コーチングを始めるにはある程度のビジネス的な技術や知識も必要です。
そこで今回は、これからはじめるコーチングの正しい集客獲得術というテーマでコーチングを事業として集客をする場合に、お客様をいかに獲得するかという正しい方法についてご紹介していきます。
ステップ1:「出来ること」の洗い出し
コーチングの正しい集客獲得術を体得するには、主に三つのステップを踏むと良いでしょう。本当は四つのステップなのですが、これはまた後ほど。
ステップ1はまず「できること」の洗い出しです。コーチングを事業として展開するくらいの人となると、やはり様々な経験値やノウハウがあり、さらに一定の範囲に関しては守備範囲がとても広く深くあるため、さまざまのことを教えることができる・指導することができる・導くことができる、と言った方も多いのではないでしょうか。
しかしそれではお客様は混乱するばかりです。まずはそれらのできることや、提供できることを全て洗い出します。飲食店で言うところのメニューを作っていきましょう。
このできることの洗い出しができていない状態で、見切り発車的にコーチングの事業を展開してしまうと、いざお客様、つまりクライアント様がついたとしてもクライアント様がどのようにコーチを使って良いかが分からず、結局長期的な契約関係や信頼関係を築いていくということが難しくなってしまうのです。そのためできることを洗い出し、
「私はこれとこれとこれを教えることができます。このような成果に向けて一緒に夢の実現をお手伝いすることが可能です」
というようなアウトプットになるまで自分が提供できることをリストアップ、そしてブラッシュアップして洗い出していくことが何よりも重要なステップとなります。これらのステップが完了次第、次のステップ2に移っていくわけです。
ステップ2:集客チャネルを複数持つ
前のステップでは「何ができて何が提供できるのか」ということをお客様に示すための洗い出しを行いましたが、メニューが揃ったら次はチラシ、つまり集客チャネルを持つことになります。この集客チャネル、実は複数持っておくとマーケティング上、大変お客様の流入経路を早く把握しやすくなります。まず集客チャネルですが、コーチングに関しては
・WEB
・口コミ
・リアルなコミュニティ
からの流入を考えると良いでしょう。
WEB はホームページやホームページを有料の広告にかけるなど、いわゆる一般的な広告を指し、そして口コミというのはお客様の感想などを様々な所に宣伝していただき、そのご縁で新たなお客様を呼ぶという方法を指します。
最後のリアルなコミュニティというのは地域にある公民館や、場合によっては社会福祉系の団体や協議会など、そういったところに営業かけていき「チラシだけでも置いて頂けませんか」と営業をすることを指します。最後の部分は根回しにもつながり、将来的に行政からのお呼び出しがかかると言うメリットも考えられます。即効性のある方法ではありませんが、行政への働きかけというのも根回しとしてはやっておくべきでしょう。特に地方都市ならなおさらです。
さて、ここまでのステップで集客チャネルの代表的な部分をご紹介してきましたが、集客チャネルを複数持ったら今度はどの集客チャネルにパワーを配分していくか、という振り分けを行うことになります。
原則としては一番効果が出るところに最大の力をかけたいところなのですが、やはり短期的にお客様を多く流入させるために「広く浅い集客」と、もう一つ深いところまで事前に意見の交換やこちらからの主義主張や方針をお伝えするなどでコーチング方針をご理解いただいた上でいらっしゃるお客様の集客、つまり「狭く深い集客」 も行わなければなりません。
基本的には最初にお客様の新規獲得率を上げるために広く浅い集客を60%のパワーで行い、残り40%のパワーで深く狭いお客様を、いわゆる一本釣りのような形でじっくりと関係性を作り上げていくということが理想系です。では、狭く深いお客様というのはどのような集客チャネルから流入してくるでしょうか?
これはリアルなコミュニティやご紹介から来ることもありますが、大原則として開業間もない頃はメールマガジンやブログなどが多いです。WEB 広告や WEB 媒体などで自分の主義主張を見ていただき、さらにお客様から WEB 上でメールの相談やskypeでの相談などである程度の接触があると、話は進みやすいと言えるでしょう。特に関係性を調整していくのであれば、メールマガジンという選択肢が最適です。
メールマガジンはいわば一人一人にメッセージを送る心のこもった手紙ですから、まずはブログやツイッター、SNS などで広く浅くお客様を集客し、さらにそこから何かしらのアクションを起こすことでメールマガジンへ誘導し、そこで直接の集客につなげるような深く狭いセッションを繰り返して行なっていくと、最初からお客様が「仕上がった」状態で来院してくださるということも十分に考えられます。この手法は「ダイレクト・レスポンス・マーケティング」(DRM)と呼ばれる手法でもありますが、出来る限り効率的に集客をするために選択肢の一つとしてみておくと良いでしょう。
反対にDRM一本で集客をしようとすると大変な労力になりますし短期的な売上は期待できませんので、まず売上を短期的に安定させるという意味で広く浅い集客も絶対的に必要なものであるということはお忘れなく。
食事も肉ばかり、魚ばかり、野菜ばかりでもダメ、と言いますが、マーケティングもう一つの方法だけに特化していてはコーチングというビジネスの場合、成功することは難しいと言えるでしょう。
ステップ3:アフターケアからが本番
ステップ3は 文字通りアフターケアです。つまりお客様の初回コーチング終了後から長期契約、あるいは短期的なフロントエンドの契約に持っていく営業となります。
むしろ初回のコーチングに関しては「このような先生ですよ、このようなコーチですよ」ということをお客様に知っていただくための言わばお試し、つまりお金を頂いてはいるもののビラをまいているようなものとして認識すると良いでしょう。つまりアフターケアでどれだけお客様を安心させることができ、お客様のからのフィードバックをいただき、それを適切な形でさらにバックすることができるかどうか。これが何よりも重要な要素になります。
ステップ1からステップ3を通してみると間口は広く、そして深くなればなるほど狭く、と言った構図が見えるのではないでしょうか?どうしても商売上リソースが1名、あるいは複数名であっても大企業のような大きなリソースをかけられないという場合には、客単価を上げて効率化を図ることが何よりもの至上命題です。
よく事業を始めるにあたって「そこまでお金を取らなくても生きていけるだけのお金でいい」と言われる方がいらっしゃいますが、よく考えていただくと保険料や家賃その他固定支出、そして事業をやっていれば当然税金がかかりますので、その税金対策費用、さらに会計帳簿などの作成において税理士さんなどをスポットであれ雇うということはそれだけ報酬が発生するので、それらを全て計算した上で価格設定を行わなければなりません。
さらにあなたはもうすでに独立開業している社長さんなのですから、以前のように体調が悪いからと言って有給休暇をくれる人はどこにもいません。体調が悪く動けなければその日の売り上げは0です。まかり間違って怪我などをすれば怪我が回復して仕事に復帰できるまでの期間、全く収入が途絶えることになります。
さらにそれだけの期間コーチング業務が停止するということになると、お客さん離れも加速していきますので、そういったリスクの回避も含めてある程度の客単価は最初から頂いておかなければ商売として成り立ちません。
一度商売を成立させ、さらにお客様がつくということはそのお客様に対して事業を継続させ続けるという責任も生まれるわけですからその辺りのこともよく考えて価格設定をすると良いでしょう。
また、お金をもらうことは抵抗がある、という考えを持っている以上はビジネスで成功することはできませんので、もしかしたらステップ0としてお金をもらうことへの抵抗感を捨て去るということも必要なのかもしれませんね。先ほど「ステップは本当は四つある」と申し上げたのは、このステップ0があるからでした。
まとめ
今回は「これからはじめるコーチングの正しい集客獲得術」というテーマで具体的な営業手法はもちろんのこと、もう少し高い次元で俯瞰的に見た場合にどのような集客方法が正しいのかということについてご紹介してきました。
どうしても商売を始めたばかりの時は、新規のお客様をさばくことに精一杯になりがちだったり、お金を頂くことに抵抗感があり、それがお客様に伝わってしまうということもあります。しかしコーチングという職業につくのであればまずその事業をずっと継続させるということもお客様に対して負った責任ということを忘れずに、自信を持ってコーチング事業を展開していくようにしたいところです。
コンラボ編集部
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