【目的・レベル別】コーチング本まとめ 入門書からプロレベルまで17冊を一挙紹介!

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会社の中でコーチングの研修を受けてみたり、自分の周りにコーチングを受けたという人がいたり、コーチングをどこかで聴いたり・・・最近、コーチングに対しての認知がどんどん広がってきています。

「もっとコーチングのことをよく知りたい!」と思った時に、本で学ぶというのが手軽な方法です。そこでこの記事では、どんな本が分かりやすいのか、どの点で優れている本なのか、どういう時に読むべき本なのかをご紹介していきます。

既にコーチングの講座に通っているという方も、ほとんど全く知識がないという方も、それぞれ参考になる本をご紹介していきます。どの本を読めばいいのか、もう迷う必要はありません。

本によってテーマやレベルも違うため、なるべく自分のレベルにあった本をまず選んで、読んでみてください。より深く知りたいと思ったら、よりレベルの高い本を読んでみるという具合に、少しずつレベルを上げていくとコーチングへの理解が進みやすいです。

あなたにとって、コーチングへの興味と理解がより深まりますように 。

1.コーチングの概要を学ぶ入門書5冊

最初に紹介するのは、コーチング入門者向けの本です。コーチングがどんなものかを全く知らない方や、「コーチング」という言葉は聞いたことだけはある・・・という方が読める本をご紹介しています。楽しく読める本や、気楽に気軽に読める本を選んでいます。この中の本を1冊どれかを読めば、コーチングの超概要レベルの内容は理解できます。

1-1.マンガでやさしくわかるコーチング

  著者:CTIジャパン

  出版社:日本能率協会マネジメントセンター

 

【概要】

マンガでやさしくわかる・・・シリーズのコーチング版の本。20ページ前後の漫画パートの後に、詳しい解説で要点を解説していくという形式をとっています。物語で出てきた場面に関係することをかみ砕いて解説するので、大枠を捉え、詳細を理解するという流れでコーチングについて学んでいくことが出来ます。

【おすすめポイント】

漫画→文章→漫画→文章・・・と変化をつけながら読み進めていけるので、楽しく読みながら学習できるこの本はまさに入門書としてピッタリの一冊です。

また、漫画パートだけを拾い読みしてもOK。コーチングのアプローチやその効果について、ある程度理解は深まります。楽しく読みたい方やとりあえずザックリ理解したい方二も向いている本です。

1-2.図解入門ビジネス 最新コーチングの手法と実践がよ~くわかる本[第3版]

  著者:谷口 祥子

  出版社:秀和システム

【概要】

コーチングとは何か、そしてコーチングの基本スキルや活用例が網羅的に解説された、実用的な本です。親しみやすい絵柄の図解をふんだんに使い、会話の事例も豊富に盛り込んで高度な内容を初心者にもわかりやすく伝えています。

コーチングの知識や実際のセッションの進め方や基本スキル、コーチのコミュニケーションの基本姿勢など、幅広い「コーチングの基本」がこの本に集約されています。

仕事、友人関係、家族とのコミュニケーションなど、幅広い分野で活用できるコーチングのパーフェクトガイド的な一冊です。

【おすすめポイント】

実際の活用法として「上司・部下間のコミュニケーション」「営業・接客・サービス職向け活用術」「教育現場・子育て向け活用術」など、具体的な現場でどのようにコーチングが活用できるのかが具体例を交えて紹介されています。

自分に近しい例で、コーチングの活用法を知りたい人におすすめです。

1-3.図解コーチングマネジメント 人と組織のハイパフォーマンスをつくる

  著者:伊藤 守

  出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン

 

【概要】

コーチングマネジメントのポイントを図解で分かりやすく解説している本です。「マネジメント」とあるように、特に社内で部下に対してコーチングをする方に向けて書かれています。役員、本部長クラスだけでなく、初めて部下を持ったようなリーダーにも分かる内容となっています。

「コーチングの基本とスキル」という第2章では、コーチとしてどのようなスキルを発揮してくべきかを、その狙いやそれが効果を発揮する理由とともに解説があります。どんな種類のスキルがあるのか、そのスキルを効果的にするためのポイントは何か、コーチングを効果的に機能させるために気を付けることなどが分かります。

【おすすめポイント】

各セクションの解説全てに図が載っているので、ぱっと見の印象でおおよその内容を掴むことができます。本文よりも、図を見るだけですんなり理解できるので、イメージで捉えたい方にピッタリです。

1-4.図解コーチングスキル

  著者:鈴木 義幸

  出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン

【概要】

日本最大級のコーチングファーム、コーチ・エィの社長である鈴木義幸氏の著書です。

タイトルの通り、「スキル」に特化し、実践的なケースに沿っての「スキルの使い方」が図解で記載されている本です。コーチングスキルはどのようなものがあり、どう使えば効果的なのかが分かります。ただのスキルの紹介だけでなく、スキルの難易度も記載されています。簡単なところから始め、少しずつレベルアップしたい方にとってはベストな本です。

【おすすめポイント】

スキルごとの難易度が記載されているので、自分がどのレベルにいるのかが理解できます。1段階目がクリアできれば、2段階目、3段階目と徐々にステップアップしながら挑戦できるので、すぐに実践したい方に向いています。

ある程度コーチングを身に着けた方にとっても、自分のコーチングスキルを客観的に評価するのにも使えます。自分がどの質問まで出来ているのか、出来ていないのか、あるいはこんなスキルもあったのか・・・という、新たな気づきもこの本で得られるでしょう。

1-5.結果が出せるコーチングのき・ほ・ん

  著者:高畑 好秀

  出版社:新建新聞社

 

【概要】

この本は、勝つコーチVS負けるコーチとして、良い例・悪い例の対比で、様々なテーマを取り上げていくスタイル。しかもその事例の紹介を四コマ漫画で表現しています。

スポーツの指導者としてコーチングするための本ですが、通常のコーチングにも役立てられます。5つの章からなり、1章はコーチの「頭」ということで考察力、2章はコーチの「目」で観察力、3章は「口」で会話力、4章は「耳」で聞き上手力、5章は「体」で行動力。この5つの視点で書いています。

また、各章では共通したケース「ほめる・認める・評価する」など、11個のケースが解説されています。

【おすすめポイント】

自分が高めたい「能力」について各章を読み進めることもできますし、具体的なケースを想定し、各章のテーマを拾って読み進めるということもできる本です。

漫画の絵は好き嫌いが分かれるかもしれませんが、四コマで、かつ内容が非常に絞られているので、初心者にもわかりやすい構成となっています。

1-6.コーチング入門

  著者:本間 正人, 松瀬 理保

  出版社:日本経済新聞出版社

【概要】

コーチングについて、ざっくりと概要を理解するための本です。コーチングの語源や歴史、成り立ちまで書いてあり、雑学を学び、興味を深めつつ読める本です。一方でコーチングのスキルは、必要なポイントを絞っていて、「傾聴」「承認」「質問」の3つのみ。もう少し広く知りたい方には物足りなく感じるかもしれませんが、入門書として必要最低限のみを抑えている本です。

ポイントを絞った入門書なので、この本だけでは、コーチングの実践までは難しいでしょう。具体的な方法は他の本で補足することとして、コーチングや概要をざっくりと理解する本として使ってください。

最後のパートでは、ケーススタディがたくさん書いてあり、具体的なやり取りを追いながらコーチングの効果について理解することができます。どういう風にアプローチすると上手くいくのか、あるいは上手くいかないのかを追体験できます。

【おすすめポイント】

コーチングを学んだ後に、「じゃあ、どうやって実際使っていけばいいんだろう?」と思ったときに、使うイメージをこのケーススタディを通して理解することができます。そこから必要なエッセンスを抜き出すことができるようになっています。

2.コーチングのスキルや活用方法を学ぶ良書6冊

続いて紹介するのは、コーチングはなんとなく知っているよ、という方向けの本です。入門書よりも取り扱う範囲がやや広く、かつ実際に「コーチ」という仕事をするなら必要なことばかり。部下にコーチングを行うという上司・リーダーとしても、覚えておきたいことばかりです。

本によって取り扱う範囲が違うため、数冊のエッセンスを理解していきたいところです。

2-1.この1冊で全てわかるコーチングの基本

  著者:鈴木 義幸

  出版社:日本実業出版社

【概要】

「コーチングが機能する条件」や「コーチングの実際」の項のように、実際にコーチングを行おうと思ったときに参考にしやすい項目が多く、参考にしやすいコーチング本です。コーチング例や質問の例などもありますので、すぐにでもコーチングが出来るようになります。

また、コーチが持つべき視点や、コーチングの3原則など、表面的な技術にとどまらない、考え方や心の在り方についても書かれていて、コーチングを様々な視点で解説しています。

【おすすめポイント】

スキルをどういう場面で、どういう効果を生み出すために使うのか、その実例はどうなったのかということを網羅して書いてあるので、具体的なイメージが湧きやすい本です。ケーススタディでは様々な業種を取り上げているので、あなたの会社に近い事例で理解が深まるかも。名前の通り、コーチングの基本はこの一冊ですべて理解できる本になっています。

2-2.図解 コーチングの基本が身につく本

  著者:本間 正人

  出版社:学研パブリッシング

 

【概要】

組織の中でマネージャーやリーダーが、部下とどうやってコミュニケーションを取っていくかを書いている本です。まずコーチングを実施するにあたっての、そもそもの「コーチングの心得」の部分を丁寧に書いています。続いての「コーチングスキル」の章では、チームリーダーとしてのコーチングスキルを7つに絞って説明しています。

さらに、コーチングを効果的に進めるための「流れ」として、GROWモデルが紹介されています。言葉のやりとりだけでなく、コーチングのプロセスを理解するのに大いに役に立つ考え方ですね。

最後のチャプターで「すぐできる4つのスキルアップ」として、さらに活躍していくために、いかにしてスキル上げるかも紹介しています。

【おすすめポイント】

本全体としても各テーマが4ページでまとめられていて、図解も多く、非常にわかりやすい、読みやすい本です。コーチングをしたい相手と「環境を作る」というところもスキルとして書いてあるのは実戦的です。

この本は、ケーススタディが豊富です。初めてリーダーになった時とか、ミスを繰り返すメンバーにコーチングするとか・・・実際に会社の中でも起こりうる具体的なケースが10個用意されているので、実際のあなたの立場でどうコーチすべきかが分かります。

2-3.3分間コーチ  ひとりでも部下のいる人のための世界一シンプルなマネジメント術

  著者:伊藤 守

  出版社: ディスカヴァー・トゥエンティワン

 

【概要】

「3分」と名前がついている通り、短い時間の中で効果的なコミュニケーションを取るための本です。特に「部下について考える時間を取ることが大切」と言い、部下と的を絞った短い会話を実践するため手引きとなります。概念だけでなく、すぐに実践したい方に向けて様々な角度からコミュニケーションのポイントを解説してます。

3分間の使い方を変えることで組織をなぜ変えることができるのかという理論的なことから、どの瞬間やどんな場面で3分間コーチングをすればいいのかを理解できます。

また、声をかけやすいの環境はどう作るのか、この3分間で何を話すと効果的なのか、どうやって声かけたらいいのか、どうやって深い話をしてもらうのか・・・など、実践時の注意点を丁寧に解説されて書かれた本です。

【おすすめポイント】

部下とコミュニケーションを取れていない方にとっては、わずか3分間で関係性を作っていける指針となるでしょう。

また、項目中に要所要所で「3秒間ナレッジ」という、内容を3行程度でギュッと凝縮してまとめてあり、このまとめによって理解を促進できるのがおすすめポイント。随所に出てくる、まとめを見ているだけでも参考になります。

2-4.ザ・コーチ 最高の自分に出会える「目標の達人ノート」(谷口貴彦)

  著者:谷口 貴彦

  出版社:プレジデント社

 

【概要】

マスターコーチとして活躍する谷口貴彦氏の著書です。この本は物語形式で進んでいくスタイルを取っています。小説のように読み進めつつ、登場人物に感情移入しながら、コーチングを理解することができる本です。

少しずつ成長していく主人公や、ときには壁や問題にぶつかりながらも、どういう風に考え、行動し、乗り越えていくのか・・・それを主人公の気持ちになって追体験しながら、自分のコーチングスキルを上げていくことができます。

【おすすめポイント】

目標の設定方法についての説明は秀逸で、とても分かりやすいです。夢・ゴール・目標の違いなど、言葉を明確に定義し、解説しているので理解しやすく、実践しやすくなる本です。

また、「ザ・コーチ」は、続編が出ており、それぞれ違ったテーマが取り上げられていますので、併せて読んでみるとよいでしょう。副題がそれぞれ異なります。

ザ・コーチ2 神様からのギフト

ザ・コーチ3 時間泥棒と賢者の地図

2-5.図解 コーチング流タイプ分けを知ってアプローチするとうまくいく

  著者:鈴木 義幸

  出版社: ディスカヴァー・トゥエンティワン

 

【概要】

コーチ・エィのマネージャー向けのコーチングプログラムがベースになって作られた本です。人は皆それぞれ違うという視点から、「なぜ違うのか?」をコミュニケーションスタイルに着目し、「自己主張は強いか、控えめか」と「感情表出が高いか、控えめか」の二つの軸で4Tのタイプに分けています。

その4つのタイプの特徴や、典型的な行動や言動パターンについて教えてくれる本で、自分と違うタイプのコミュニケーションについて深く知ることができます。

「タイプ分け」の簡易的な診断があり、自分がどのタイプかを判断することができます。さらには、周りの人のタイプを知るためのチェックリストもあるので、周りの人のタイプを推定するのにも便利です。

【おすすめポイント】

タイプ別のコミュニケーションで、効果的な例と注意すべき点が様々なケースで書いてあります。自分のタイプから見て、異なるタイプの上司・部下にどうアプローチすると効果的か、逆効果か、細かく解説されているので、理解がしやすいです。

また、コミュニケーションシーン別に、どんな言葉を使うと良いのかが具体的に書いてあるので、すぐに実践に移せます。

2-6.人と組織のハイパフォーマンスをつくる  コーチングマネジメント

  著者:伊藤 守

  出版社: ディスカヴァー・トゥエンティワン

 

【概要】

1-3でご紹介した「図解コーチングマネジメント」のもとになった本です。図解本が100ページ未満、かつ大きな図で解説しているのに対して、300ページを超えるボリューム。文章主体で書かれています。

「マネジメント」とあるように、なぜ今マネジメントにコーチングが必要なのかという背景から始まり、ティーチングとの違い、コーチングの基本と続いていきます。そして、コーチングスキルに入っていきます。

「クリエイティブ・クエスチョン(質問)」は最も多くのページを割き、詳細に伝えています。どんな目的で、どういう質問が有効なのか、どんな順序で質問していくのか、セッションの全体を捉えながら理解することが出来ます。

コーチング初心者の方は、この本を読む前に、図解本を先に読むことをおススメします。図解本で大きく概要を理解した後にこの本を読むと、より深く理解することが出来ます。

【おすすめポイント】

コーチングは「聴く」を主体にすることが多いですが、「リクエスト(要求する)」からスキルを紹介するのは他の本と違うポイントで、私が面白いと感じたところです。「コミュニケーションとは相手に要求すること」という立場で、「リクエストは、物事をハッキリさせたり具体化させるのに有効」という解説がなされています。

リクエストの出来ないコーチは、この本を読むと、その大切さがよく分かることでしょう。

3.コーチングのスキルを自分の目標達成に活用したい人向けの良書3冊

ここからは、本は自分自身をコーチングすること、つまりセルフ・コーチングについて書いた本を紹介します。セルフ・コーチングをうまく使えば、いつもの自分とは異なる視点で物事を捉えたり、考えたりすることが出来るようになります。

3-1.セルフ・コーチング入門

  著者:本間 正人, 松瀬 理保

  出版社:日本経済新聞出版社

 

【概要】

筆者はセルフ・コーチングを「自らの自発性によって、問題を解決し、目標を達成していくための心的対話」と定義しています。

具体的にどんな質問で自分自身に問いかけるのかなど、質問の具体例をたくさん紹介しています。併せて、セルフ・コーチングのメリットとは何なのか、逆に、どんな注意点があるのかついても書かれてあります。セルフ・コーチングを行いたいと思った時や、セルフ・コーチングをやってみたけど効果が出ないという方に、是非読んでいただきたい本です。

第二章「陥りやすい五つの思案の罠」というテーマがあり、ここがこの本のポイントです。

セルフ・コーチングをやろうとしたときに、思考によって阻害されてしまうことがあります。どういう思考回路では上手く回らないのか、というところを書いています。この5つがしっかりとクリアできているのであれば、セルフ・コーチングがうまくいきます、

【おすすめポイント】

三章で、セルフ・コーチングのアプローチ方法として、「WISDOMモデル」を提示しています。コーチングの王道でもある「GROWモデル」と対比させつつ、詳しく紹介しています。

また、ケーススタディとして様々な事例の紹介や、自分を見つめるためのワークシートも提示されているところもおすすめ。この1冊で、セルフ・コーチングが実践出来るようになるでしょう。

3-2.セルフトークマネジメントのすすめ 常に最高の実力を発揮する方法

  著者:鈴木 義幸

  出版社:日本実業出版社

 

【概要】

この本は自分の中の会話「セルフトーク」に焦点を当てた本です。セルフトークによって感情や行動が支配される点に着目し、良いセルフトークをかけ続け、感情や行動を自分の目指す方向に変えていくことを書いた本です。

セルフトークによる行動モデルというところが随所にあります。

実際に目に見える形となって表れる感情や行動を直接変えるのは難しいが、自分に問いかける「セルフトーク」は変え易い。そのことで自分の感情や行動が結果的に変わっていくことを、行動モデルを使って解説しています。

【おすすめポイント】

表面的なことではなく、自己対話であるセルフトークに注目しています。自信が持てない方や、成功するイメージをより深めたい方におすすめです。セルフトークを「変える」には?「使う」には?「減らす」には?「なくす」には?と、具体的なセルフトークをどう変えていくかを示している点で実践しやすいところがおすすめです。

3-3.あなたを成功に導く「気づき力」 ―コーチングが解き明かす、夢・実現の瞬間

  著者:播摩 早苗

  出版社:PHP研究所

 

【概要】

多くの成功者を送り出したプロ・コーチである著者は、「成功者」たちには「「気づき」をキャッチする力」という共通点があると述べています。ここでいう「成功者」とは、著名であるとかではなく、「人生の目標を持ち、そのために必要な 『変革』を遂げ、『成長』していて『自分の理想を追い求めた』人のこと。

読み進めるうちに、自らの心の内側に気づいていけます。心から願う目標を設定したり、目標を達成するために行動を起こしたり、周囲との関わり方を変えていったり・・・

「気づき」が成功にいかに大切なものか、より理解することが出来ます。

【おすすめポイント】

この本は、「気づきを促す質問」を中心に展開されていきます。随所で質問を使った実際のクライアントとのコーチングのやり取りが詳述されているため、臨場感を持ってその質問の持つパワーを感じることができるでしょう。また、自分にその質問を投げかけてみることで自らの心の内側と向かい合うことができます。

自分の内側の声を聞いて、より理想に近い人生を歩みたいと考えている人に、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。

4.プロのコーチとしてさらにレベルを高める2冊

最後に紹介するのは、コーチングについては詳しく知っている方が、さらにそれを深めるための本です。実際にコーチとして働いている方や、コーチングを他の人たちに伝える仕事をしている方でも、新たな発見がある本です。学術書、参考書としても手元に置いておきたい本です。

4-1.コーチングのすべて――その成り立ち・流派・理論から実践の指針まで(ジョセフ オコナー)

  著者:ジョセフ・オコナー、アンドレア・ラゲス

  出版社:英治出版

 

【概要】

コーチングをこれから学びたいというよりも、すでにコーチとして活躍している方がよりコーチングを深く知りたいという場合に読んで欲しい本です。300ページを超える、コーチング理論のかなり深いところまで書いてある本。理解するうえでかなりの予備知識が必要なので、初心者にはあまりおすすめできない本です。

コーチングが実際のコミュニケーション上でなぜ有効なのか、コミュニケーションが円滑になるのはどうしてかが、理論的に解説されています。

【おすすめポイント】

理論を深く知ることで、ひとつひとつのスキルについて深く学ぶことが出来ます。また、各スキルの奥深くにある「理由」「根拠」や、他のスキルとの関係性などが分かります。その結果、より効果的なスキルを用いたコミュニケーションが取れ、コーチングの効果がより高まります。

4-2.コーチング・バイブル

  著者:ヘンリー・キムジーハウス、キャレン・キムジーハウス、フィル・サンダール

  出版社:東洋経済新報社

 

【概要】

世界最大の個人向けコーチトレーニング提供機関、CTI(Coaching Training Institute)の設立者たちによって書かれ、CTIジャパンによって訳された本です。CTIの大きな考え方、コーチとクライアントが積極的に関わる、「コーアクティブ・コーチングモデル」について詳しく解説しています。それだけでなく、「コーアクティブ」な関係性とは何か、対話の特徴はどんな点か、何がその他の対話と異なり、何故コーチングが機能するのかを解説しています。

「コーチング・バイブル」という名に恥じぬ通り、あらゆることが網羅されています。ただ、文章主体で解説が進むため、初心者には向いていません。すでにコーチングを学んでいる方や、コーチとして活躍している方が、より詳しく学ぶための一冊と言えるでしょう。

【おすすめポイント】

特筆すべきは、50ページ以上もある「ツールキット」です。コーチング契約書や、事前アンケート、300を超える質問が状況別にある「質問集」や、クライアントを分析するためのアセスメントツール・・・

本当に様々な質問集が用意されていて、すぐにでも使えるものばかりです。

おわりに

いかがでしたか。コーチングの本と言っても、レベルや内容は様々です。また、目的や知りたいことによっても、どの本を選ぶかは変わってきます。今の自分のレベルに適したものや、知りたいことに適した本を選び、コーチングの理解を深め、実践していってください。

コーチングは、本で理解したからと言ってすぐに上手くなるものではありません。実践を重ね、上手くいったこと、上手くいかなかったことを振り返りながら、少しずつ自分自身で落とし込んでいきましょう。

また、本で理解を深めた方の次のステップとして、コーチングの機関でより深く学ぶというのも有効な方法です。専門の機関で学ぶことも、是非ご検討してみてください。

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佐藤 友康

佐藤 友康

マーケティングコーチ 千葉大学工学部卒業後、IT企業にて10年間、商社向けの基幹システムの運用/保守・改善業務に携わる。 2012年にコーチングを学び始め、2014年よりコーチとしての活動を開始、2017年に独立し、個人事業主・起業家の売上UP・web集客などを支援する。 コンラボには2016年よりライターとして、2018年より社内コーチとして参画。 著書に「習慣化を成功させる本」「自分と可能性を育てるチャレンジの習慣」がある。 趣味の将棋はアマ三段&将棋普及指導員。

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