セールスコピーの書き方を劇的に進化させる「写経」3原則

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セールスコピーの書き方。知りたいですよね。チラシ、WEBページ、広告、ブログ、SNSなど、様々な場面で必須であり、今やそのスキルだけで億を稼ぐ人物もいます。きっと様々なサイトや本、講座などで、その書き方を学んだ方も多いはずです。

 

しかし、どんなにテンプレートや例文に沿って書いてみても、どこか形式的な文章になり、どうにもピンとこないという方、いらっしゃいませんか?それは、あなたのスキルが足りないのではありません。つい表面的なテクニックが気になり、セールスコピーの背景や本質、という書き方の根幹が組み込めていないだけなのです。

 

そこで、この記事では、セールスコピーの書き方について、そもそもの根幹を鍛える「写経」という方法をご紹介します。講座等でも、時折取り上げられていますので、ご存知の方も多いはずです。「本当に有効なの?」とお感じの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、断言しましょう。ハッキリ言って「写経」は有効です。

 

但し、有効にするには、予め知っておくべきツボがあります。もしそのツボを外せば・・・、大変残念ながら、単なる時間と労力の無駄に終わってしまうのです。ぜひこの記事で、そのツボである「写経3原則」を押さえ、成果の出るセールスコピーの書き方を、最短距離で手にしていただきたいと思います。

0、「写経って何?」を一言で。

はじめに、コピーライティング業界における「写経」という用語を初めて耳にする方のために、ごく簡単に説明しますと、

「写経」とは、ヒット商品のセールスコピーや、心惹かれた広告レター等をとにかく書き写してみるという手法のこと

になります。

売れた商品には売れた理由があるはず。また、あなたが心惹かれるということは、あなたがターゲットとしている層にも響きやすい情報と考えられます。そこで、そうしたセールスコピーを「写す」ことで「自分に取り込む」という考え方です。まずは「真似」から入る、というわけですね。

<参考>
巷では手書きの方がいい、という説や、実践と同じくタイピングがいい、という説など多様にあります。弊社としては、より頭を使いながら写せるという意味で「手書き」を推奨いたしますが、ハードルが高い方は、タイピングから入っても良いでしょう。なお、いずれにせよ、文字の大小や配置、色などのデザインは脇に置き、文字情報だけを淡々と写すようにしてください。

1、【原則その1】まずは「流れ」から取り込むべし。

では早速、原則その1を解説していきましょう。
まずは、写経するセールスコピーを決めてください。そして、そのコピーを写していきますが、まず意識すべきは、そのコピーの「流れ」です

例)
「まずキャッチコピーがあって、続いてここがリードコピーだな、次に、プロフィールが入って、そうか、ここは見込み客の悩みが羅列されているのか・・・etc.」

このように、実際に手を動かしながら、全体の流れをつかんでいきます。この経験をいくつも重ねることで、成果の上がるセールスコピーの流れや、自分にしっくり来る“パターン”というものが見えてくるのです。まず、それを目・頭・手で体感することが、「写経」における最大のポイントであり、セールスコピーの根幹となります。

そして、ある程度、流れがつかめてきたならば、その“パターン”に沿って、自分の商品やサービスの事例を当てはめてみましょう。まずこの【原則その1】を実践するだけでも、やる前と後で比べ、かなり具体的な変化を感じられるはずです。

2、【原則その2】揺さぶられた時こそツボ。

人間は、感情が動いた時に、行動に移したくなるものです。どんなに正論でも、「へえ」「ふーん」と、相手の頭を通り過ぎてしまえば、行動にはつながりません。一方、以下のように、具体的に感情が動けば動くほど、購入や契約に繋がっていきます。

例)
「わかる!」
「まさにその通り‥」
「ギクっ(図星)」
「こうなりたい!」
「この感覚を一度試してみたい…」 etc.

つまり、成果の上がっているコピーには、読み手の感情を動かすポイントが数多く散りばめられているものなのです。

そのような“上手い”コピーの場合、たとえその商品にあまり興味のない人が読んだとしても、途中で「どうも気になる‥」というフックに行き当たり、「え?私のこと?」という共感や驚きが起こり、次々に感情が揺さぶられ、最終的には、「買いたい!」という気持ちになっていくようできています。だからこそ、大きな成果が上がるのです。

 

ですから、あなたが「写経」をする際にも、

    • どの部分で、自分が惹きつけられたか
    • どの部分で、気持ちに動きがあったか
    • どの部分で、更にその商品がグッと欲しくなったか

このようなことを意識しながら、写しを進めてみてください。

例)
●【惹きつけられた部分】
こんな悩みはありませんか?と、箇条書きされている悩み群
【どんな感情が起こったか】
全10個の箇条書き中、9個も当てはまり、驚いた。
これが全部解決できるのかと、半信半疑だが、興味は湧いた。

 

●【惹きつけられた部分】
プロフィールに書かれている販売者の失敗談や挫折の経験
【どんな感情が起こったか】
「自分も同じだ」という感覚が起き、関心が深まった。

 

●【惹きつけられた部分】
過去の購入者・体験者から寄せられた「お客様の声」
【どんな感情が起こったか】
実際の事例を見て安心した。
「こんな普通の人でもできるんだ!」と思えて、やる気が湧いた。
etc.

こうすることで、「“感情が動く要素”とはどんなものか」というデータが自分の中に蓄積されていきます。もちろん、上記の例のように、「写経」とは別で書き出す必要はありません。もし余裕があれば、メモ程度でも書き出してみると、より鮮明に印象に残りますが、まずはそこまでやろうとせずに、頭の中にデータを貯めるつもりで、写経の経験を重ねていきましょう。その結果、あなたに変化が起こります。

例)
【Before】
・何を書けばいいんだろう・・
・とりあえず商品の特徴を一覧にしなくては・・・

 

【After】
・悩みの羅列には心が動くから、まずは、見込み客がどんなことに悩んでいるかを考え、調査し、箇条書きにしよう!
・自分のプロフィールも、肩書きや資格名、実績のように見栄えの良いことだけでなく、失敗したエピソードも思い切って公開しよう!
・日頃からお客様の声を集めるため、セッション後にアンケートメールを送ろう。より積極的に答えてもらえるよう、アンケートには簡単な特典をつけよう!

いかがでしょうか。
このように、ただ漠然と何を書くかを考えるのではなく、具体的にデータや事例、自らの経験等を、素材として集めることができます。つまり、非常に明確な目的を持って、セールスコピーに臨むことができるようになるのです。そして、それら素材を組合せた結果として、人の感情を動かすセールスコピー(=売れるセールスコピー)が生まれます。−−−「書くのではなく組み合わせる」、この第二の根幹も、しっかり肝に銘じておきましょう。

3、【原則その3】書き手の狙いを盗むには。

その3は、その1・その2とも深く関連してくる要素です。

当然のことですが、コピーには、書き手の様々な狙いや意図が込められています。そして、反応の出るコピーというのは、その狙いや意図が的確だった、ということになるのです。そこで、写経の際には、書き手の意図を具体的に想像しながら、写してみてください。

例)
「この一文を入れることで、読み手の不安を柔らげているんだな」
「ああ、確かにこの言い回しだと、多くの共感を引き寄せそうだ」
「そうか、このフレーズで、最後にグッと背中を押しているのか…」
etc.

そもそも、良いコピーであればあるほど、「密かに」「さりげなく」様々な意図が隠されています。そして、この「密かに」「さりげなく」、というのが、写経をしている学び手にとっては注意すべきところで、ライターの狙いが自然だからこそ、いつの間にかサラッと読めてしまい、本来盗み取りたい狙いや意図もつい通り過ぎてしまう、ということが起こりかねません。ですから、写経の際には、敢えて、書き手の狙いや意図を深く意識しつつ写す必要があるのです。

 

そして、一通り、狙いや意図を意識しながら写し終わり、あらためて全体を眺めると、書き手がなぜこの構成にしたのか、という、全体の構成の意図も見えてきます。これは、【原則その1】の「流れ」に通じる観点です。写しながらなんとなく感じていた流れが、書き手の明確な意図として見えてくる瞬間と言えるでしょう。これは面白い発見なので、ぜひチャレンジしてみてください。

なお、参考になるフレーズや言い回しは、ぜひストックしておくことをお薦めします。

4、【番外編】100回の「写経」よりも大切なこと

上記3原則を踏まえた“身につく写経”を繰り返せば、その分だけ、成果の出るセールスコピーの書き方が、確実にあなたのものになっていきます。しかし、そこで芽生えたせっかくのスキルの芽が、さらに大きく伸びて花開くか、残念ながらしぼんでいくか、その分岐点はどこにあるでしょうか?

それは、

コピーを実際に世に出すか否か

間違いなくここが分岐点になります。

日本の名ベーシスト・明石昌夫氏は、かつてこんな言葉を発したそうです。
「100回のスタジオ練習よりも1回の本番の方が、スキルが圧倒的に上がる」

まさにこの言葉の通りで、世に出す、ということになれば、取組み姿勢は全く変わってきます。「これが人に見られるんだ、反応を取るんだ!」といった緊張感を持って書くことで、これまでとは格段の差で、スキルが磨かれていくのです。そして、実際の反応を得ることでますますブラッシュアップされ、伸びていくことができます。

 

ですから、写経によって、売れるセールスコピーのイメージがつかめてきたならば、必ず実際にコピーを書いて、世に送り出しましょう。100%納得できてから、と望んでいては、いつまでも公開のタイミングは訪れません。ある程度の段階で、思い切って公開してください。そして、机上の空論ではないリアルな改善を繰り返す中で、自分なりの成功パターンを見出していくのです。

100回の写経より1回の本番、これをしかと肝に銘じておきましょう。

5、まとめ

以上、ここまで、「セールスコピー」の書き方が劇的に進化する方法として、“身につく”写経の3原則を解説してきました。
このデジタルの時代、実際に手を動かして書き写す、という手法は、非常にアナログで手間のかかることに思えるかもしれません。しかし、もしあなたが、本当に「セールスコピー」の力を必要としているならば、たとえ半信半疑でも、この写経を試してみることをお薦めします。一流ライターたちのセンスや実力が自分にどんどん浸み込み、血となり肉となっていくような感覚を味わっていただけるはずです。また、同じセールスはセールスでも、新規開拓で外を営業してまわるその労力を思えば、椅子に座って書き写すことなど、容易いことではありませんか?
ぜひ、あなたも、この写経により、売れるセールスコピーの書き方を手に入れ、ビジネスを思いのままに動かしてください。

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鈴木理美

鈴木理美

株式会社コンサルタントラボラトリー コピーライティング担当 旅行会社でのコンサルティング営業や、金融機関でのFPコンサルティング経験を経て、2012年より秘書兼カスタマーサポートとして(株)コンサルタントラボラトリーに参画。幼い頃より文章表現を得意としてきたが、現社における業務の中で、代表の北野にコピーライティングの才能を見出され、現在はライター業務をメインとしている

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