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  • あなたの一言で相手が変わる!?~本当に結果の出るフィードバックとは?
  • あなたの一言で相手が変わる!?~本当に結果の出るフィードバックとは?

    2018/12/19
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    フィードバックという言葉は、特にビジネスの世界ではよく知られるようになってきました。実際にフィードバックをしたことがある、受けたことがある、という人は多いのではないでしょうか。

    ではそのフィードバック、効果はありましたか?

    「効果まではフォローしてないな」「そもそもフィードバックの効果って何?」と思った方のために、この記事では、フィードバックについて詳しく紹介し、本当に効果が出るためのポイントとコツを分かりやすくお伝えしていきます。

    目次

    1     フィードバックとは

    1.1     フィードバックの目的は?

    1.2     フィードバックにはどんな効果がある?

    1.3     効果的なフィードバックのための前提条件とは?

    2     効果的なフィードバックのやり方とは?

    2.1     どんな情報を伝えるか

    2.2     YOUメッセージで伝える客観的事実

    2.3     主観客観的事実のフィードバックはI メッセージで

    2.4     フィードバックの具体的な会話例

    3     効果的なフィードバックのコツ

    まとめ

    1      フィードバックとは

    フィードバックは数多いコーチングのスキルの中でも、特に効果が高いと言われる重要なスキルの一つです。

    コーチングのフィードバックとは、「クライアントの行動修正のために、思考パターンや思い込み等の『本人が気づかずに外側に伝えている情報』を、コーチが情報としてクライアントに返すこと」を指します。

    目標に向かって頑張っているけれど、ちっとも効果が出ない、とか、行動が止まってしまう、ということはありませんか?そんな時は、やり方が非効率的になっていたり、本来の目標からずれた行動をしたり、迷いが出たりしていることが多いものです。

    ですが本人は、自分がそんなことになっている、ということには全く気が付いていません。

    そんな時に誰かから、「あなたは今、こんな状況ですよ」と教えてもらえると、視点が変わって「ああ、そうだったのか」という気づきが生まれ、自分で考えて行動を修正することができます。

    このように、「自分ではとることのできない情報」を提供するのが「フィードバック」なのです

    1.1    フィードバックの目的は?

    では、フィードバックは何のために行うのでしょうか?

    フィードバックの目的は、クライアント自身が目標に対して自分の行動が効果的かどうかを検証し、ズレがあればそれを自ら軌道修正し、より効率的に目標に向かえるようにすることです。

    そのために、客観的な視点から、目標に対する現状の情報をクライアント本人に伝えているのです。

    1.2    フィードバックにはどんな効果がある?

    では、フィードバックを適切に行うと、どんな良いことがあるのでしょうか。

    • 自分を映す「鏡」

    自分が今、どういう状態なのかや、それによって周囲にどういう影響を与えているか、は、自分でいくら考えても答えは見つかりません。それを知る唯一の方法は、フィードバックによって他の人から教えてもらうことなのです。

    フィードバックによってクライアントは、自分の姿を「鏡」に映すように客観的に見ることができます。

    • 気付きが生まれ、行動を修正できる

    フィードバックによって自分の現状が分かりさえすれば、クライアントは自分でどうすればいいかを考えることができることが多いものです。例えば、自分の姿を鏡に映すことが出来さえすれば、いちいち教えてもらわなくても自分で髪の毛や洋服の乱れを直すことができますよね。それと同じで、フィードバックによってクライアントは行動修正のための気づきを得ることができるのです。

    • クライアントが成長し、能力が高まる

    フィードバックをもらったクライアントはそれをもとに自分で考えて行動を修正していきます。自分を客観的に見る、気づきを得る、効果的な方法を考える、行動を修正する、というプロセスを繰り返して行くことで、クライアントは成長し、能力も向上していきます。

    つまり、

    クライアントが、より効率的に目標に向かって進めるようになり、さらにそのプロセスの中で成長し能力も高まる

    これが、フィードバックの効果なのです。

    1.3    効果的なフィードバックのための前提条件とは?

    自分の意見を言う事=フィードバック ではありません。相手の成長につながるフィードバックのためには、いくつかの前提条件が整っている必要があります。

    • 信頼関係が築かれていること

    フィードバックでは、「何を」フィードバックするか以前に、「誰から」フィードバックされるかがとても重要です。率直なフィードバックは、時に耳が痛いこともあるもの。そもそも嫌いな人や良く知らない人から、あれこれ言われたくなんかありませんよね。信頼関係がないと、フィードバックは受け取ってさえもらえないのです。

    • ゴールや目標が共有されていること

    フィードバックを行うためには、明確な目標やゴールがあり、それがコーチとクライアントとの間で共有されていることが前提となります。何を目指しているのかの認識がお互いにずれていると、フィードバックも的外れなものになってしまいます

    • 相手に必要とされていること

    フィードバックは、クライアントに必要とされているからこそ意味があります。いらないものを押し付けられても、そこから良い気づきや思考は生まれません。フィードバックについては、クライアントにそれが必要かどうかを事前に確認し、同意を取っておくことをおすすめします。

    • 行動の修正が可能なことについてのフィードバックであること

    フィードバックの目的は、クライアントが行動を修正することです。ですから、フィードバックする内容はクライアント自身が変えられることについてのものでなければ意味がありません。例えば「モデルになりたい」というクライアントに対して、「モデルの平均身長xxcmに対してあなたの身長はxxcmです」とフィードバックしても、身長を変えることはできませんよね。フィードバックは修正できる事について行うのが原則です。

    2      効果的なフィードバックのポイントとは?

    それでは、どんな情報を、どのように伝えたらいいのか、フィードバックの具体的なやり方についてお伝えしていきます。

    2.1    情報を伝える時のポイント

    フィードバックでは、相手が自分では気づかずに外に出している情報を、事実としてそのまま伝えていきます

    人が外に出している情報というのは、例えばこういうものです。

    =========================
    意図、やる気、感情、能力、信念、決意、関心度、評価、思い込み、思考パターン、クセ、自分自身の変化、健康状態、現在地、持っているリソース、ものの見方・考え方、価値観、怖れ、気がかり 等々
    =========================

    こういったものがこんなところに現れます

    =========================
    表情、姿勢、態度、動作、声のトーン、話すスピード、話す内容、話す順番、言葉遣い、目線、しぐさ、行動の頻度、行動するスピード、エネルギー量の増減、よく使う言葉、等々
    =========================

    これらについて、ポジティブなことも、ネガティブなことも、クライアントに「事実」として伝えていきます。

    事実には、見たり聞いたり観察してわかる「客観的事実」と、あなたが感じ取った「主観的事実」の二種類があります。

    この二つはちょっと伝え方が違うので、それについてお伝えします。

    2.1.1    YOUメッセージで伝える客観的事実

    客観的事実とは、見たり聞いたりしてわかるものや、数字で表されるもののことです。

    客観的事実を伝える時の主語は、あなた(YOU)になることが多いです。

    客観的事実を伝える時の言い方は、

    「~していました」
    「~が見えました」
    「~が聞こえました」
    「~です」

    といった言い方で伝えます。

    客観的事実のフィードバックの例:

    「売上目標に対してあなたの達成率は80%です」
    「先月に比べてあなたの作業時間が短くなりました」
    「(あなたが)話すときに身振りが増えました」
    「(あなたは)声が小さくなりました」

    客観的事実のフィードバックによってクライアントは、自分のやっていることや自分の状態について知ることができます

     

    2.1.2    主観客観的事実のフィードバックはI メッセージで

    主観的事実とは、あなたがクライアントの様子を観察してどのように感じたか、ということです。

    主観的事実を伝えるときは、私はこう感じた、という「I」メッセージで伝えると、相手は受け取りやすくなります

    主観的事実を伝える時の言い方は、

    「~と感じました」
    「~が伝わりました」
    「~と思いました」
    「~ように見えます」

    といった言い方になります。

    主観的事実のフィードバックの例:

    「(私には)やる気が伝わってきました」
    「落ち着いているようですね」
    「(私には)目的を見失っているように見えます」
    「(私には)腹をたてているように感じられます」

    主観的事実を伝えることで、クライアントは自分が周囲に対して及ぼしている影響を知ることができます

    2.2    フィードバックの具体的な会話例

    フィードバックの仕方には、特に決まった形があるわけではありませんが、コーチングの中では、例えば以下のようなステップでフィードバックを行うとスムーズで効果的に行うことができます。

     =========================
    1.フィードバックが必要かを聞く
    例:
    「今お話を聞いて、感じたことがあるけど、フィードバックは必要ですか?」
    「今、フィードバックすることは〇〇さんにとって有効ですか?」

    ↓(※もし「必要ない」または「今は有効ではない」という場合はフィードバックはしない)

    2.目的や目標の確認
    例:
    「今は、〇〇という目標に向かっているんですよね」
    「〇〇するために、これをやっているんですよね」

    3.フィードバックを伝える
    例:
    「目標に対して、現段階の達成率は〇%です」
    「お話を聞いていると、モチベーションが下がっているように感じました」

    4.どのようにフィードバックを受け取ったかを聞く
    例:
    「今のフィードバックを聞いてみて、どうですか?」
    「フィードバックを受けて、どんなことを感じましたか?」

         ※もしクライアントがフィードバックを聞いて、何らかの気づきを得られた場合は「じゃあ、どうすればいいと思う?」      と先に進むことができます。また、「自分ではそういうふうには感じていない」「それは当たっていない」など、クライアントにとって有効な情報でない場合は、そのまま「そうですか」とスルーでOKです。
    =========================

    フィードバックは、常に正しいことを言わなければならないというわけではありません。あなたがどう感じたかや、あなたにどのように伝わったかを率直に伝えることに意味があります

    また、フィードバックされた情報を受け取るかどうか、そこからどうするか、についてはクライアントが決定権を持ちます。あなたの役割は、率直なフィードバックをクライアントに届けるところまで、なのです。

    2.3    効果的なフィードバックのコツ

    フィードバックの目的は、クライアントが行動を修正できる情報を提供すること。とすれば、どんなに内容が良くても、相手に受け取ってもらえなかったら意味がありませんね。ここでは、相手にフィートバックを受け取ってもらうためのコツをお伝えします。

    • 相手を気遣う
      相手を気遣うというのは、クライアントがフィードバックを受け取れる状態かどうか、をよく見極めるということです。例えば、クライアントが何かでがっくり落ち込んでいたり、他に時間とエネルギーを取られるような出来事が持ち上がっていたりすると、コーチからのフィードバックを受けることは難しいかもしれません。
    • 簡潔・率直である
      フィードバックは、簡潔に、そして率直にスパッと伝えましょう。だらだらと長いフィードバックは、結局何が言いたいのかが伝わらなくなってしまいます。
    • 個人的な感情や価値観の押し付けをしない
      フィードバックする側の感情や価値観をもとにした評価や非難、批判などが入ってしまうことがあります。すると、クライアント側も反感や委縮などやはり感情的に反応してしまい、素直に受け取ることができません。本来のフィードバックの目的である、行動の修正や成長にはつながりにくくなってしまいます。

    以上3つを意識することで相手に効果的にフィードバックを受け取ってもらうことができます。

    まとめ

    いかがでしたか。

    フィードバックは単なる感想や評価とは違って、相手の目標達成と成長を後押しする強力なスキルであるということがお分かり頂けたかと思います。

    こういうフィードバックができるようになると、あなたは周囲の人たちにとって「貴重な存在」となり、あなた自身の価値も上がっていきます。

    ぜひ、チャレンジしてみてください。

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    この記事を書いた人
    日野 茜
    日野 茜

    ブレイクスルー英語コーチ  津田塾大学卒業後、証券会社、PR会社、留学等を経て外資系銀行の広報部にて広報業務全般に従事。東日本大震災をきっかけに、震災復興支援業務に携わるとともにコーチングを学び、現在は【一目置かれる英語を話すための発話・発音コーチング】を提供している。仙台在住。二児の母。コンラボには2016年よりライターとして参画。また、ストレスクリア®コーチとしても活動中。

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