あなたは、コーチングをしていて、こんなことに悩んでいませんか??
コーチであるあなたがそんなことを感じているのだとしたら、クライアントはコーチングに価値を感じていないかもしれません。あなたはもしかしたら、「コーチングはアドバイスをしてはいけない」とか、「相手から引き出すのがコーチングだ」とか、思い込んでいませんか??
優秀なコーチは、クライアントの成果と成長を第一に考え、効果的にクライアントに要望を出します。それによってクライアントを行動させ、結果を出させています。
この記事では、提案・リクエストのスキルを詳しく紹介し、具体的なやり方について詳しくお伝えします。
「お悩み相談」ではなく、本気でゴールに向かう「真のコーチング」へと、あなた自身を成長させましょう。
目次
提案・リクエストとは、コーチがクライアントに対して行動の案を出したり要望をすることによって、クライアントの背中を押して、ゴールに向けての行動を促すコミュニケーションです。
クライアントはゴール達成に向けて、今の自分が当たり前にできることではなく、少しレベルの高いチャレンジングなことに立ち向かっていきます。未知や不明・不確かなことに立ち向かうのですから、迷いや不安が生じがちです。そんなときに、コーチからの提案や強力なリクエストがあれば、クライアント自身が行動へのコミットを高められ、その結果、行動が促進されるのです。
コーチングでは、クライアントの目指すゴールを設定し、そのゴール達成に向けて進んで行きますが、クライアント自身にとって簡単な道ではありません。大きなチャレンジをして、未知の領域へと踏み込んでいくこともしばしばあります。
その中で、行動に不安や迷いを感じてしまうこともあります。そんなクライアントの迷いを断ち切らせて行動させるのがこの「提案・リクエスト」です。提案とリクエストは、少しニュアンスが違うので、それぞれ説明していきます。
提案は、「○○をしてみませんか??」という伺いです。
コーチングにおける提案は、相手に新しい視点を提供し、ゴールに向けて行動することをサポートするためのものです。質問型なので、Yes/Noの選択権が受け手にあることが強調され、クライアントが選択しやすいのも特徴です。
「やるか、やらないか」の判断を相手に委ねることで、その自発性や自己責任意識を高め、モチベーションを高めます。
リクエストは「○○をしてください!」という要望です。
コーチングにおけるリクエストは、信頼関係のもと、クライアントの行動への迷いを断ち切ることに効果的です。行動の主体者はあくまでクライアントなので、もちろんNoと言う選択権はあります。しかし、提案と比べるとNoとは言うハードルは高く、ある意味ではプレッシャーを掛けるものです。
しかし、だからこそ、クライアントに強力な行動を促すことが出来るのです。リクエストの後に「大丈夫、君なら出来る」と言葉を添えるなどのフォローをするのも効果的です。
セッションの中で、クライアントが出した選択肢の中から、クライアント自身が効果の高いと感じていることを提案やリクエストしてみましょう。信頼関係が強ければ、クライアントが恐れを感じていることをリクエストしてもOKです。
未知の領域に踏み込むときに、クライアントは躊躇してしまいがち。だからこそ、コーチの存在意義があるんです。より大きな行動を依頼して、クライアントの行動を強く促しましょう。
提案とリクエストでは、リクエストの方が強い依頼になり、強制力も高くなります。もちろん、クライアントは、どちらに対してもNoを言う権利はあります。
信頼のおけるコーチからの提案や強力なリクエストがあれば、自然とやる気に満ち溢れ、実際に行動へ移す強力なモチベーションを得ることができます。また、クライアント自身が「やる!」という決断を口に出して表明することで、そのコミットは劇的に高まります。
コーチングは、一般的にGROWモデルに沿って行います。
(GROWモデルについてはこちらの記事をご参照ください)
ステップ1:GROWモデルの、O(Options)でたくさん選択肢を洗い出します。
ステップ2:GROWモデルの、W(Will)で、効果の高そうな、やるべきことを決めます。
ステップ3:ここで提案・リクエストのスキルを活用します。
「○○をしてみませんか??」
「○○をしてください!」
「○○をすると約束できますか?」
などをクライアントに伝えます。
また、ここで決める行動の内容は、「いつ」やるのか、「どうなったら完了なのか」、「最初の一歩は何なのか」を明確にしておくと、クライアントは悩まずに行動することができます。
決めた内容をクライアントに「○○を△△までにやります!」という言い切りの形で表現させることも、コミットを高めるのに有効です。
コーチに大切な心構えは、「彼なら必ず出来る!」とクライアントの成功を心から信じ、堂々と言い切ってリクエストすることです。
コーチが信じていなければ、クライアントの大きな行動をリクエストすることはできません。大きな行動をリクエスト出来なければ、クライアントの可能性を狭めてしまう可能性すらあります。
クライアントの可能性を最大限に高めるリクエストをしましょう。
提案・リクエストの際には、クライアントの様子をいつも以上に観察します。恐れ・不安を感じているようであれば、その旨をフィードバックして、怖れや不安の根本原因を探るのも効果的です。また、最後に「大丈夫、君なら必ず出来る!」「思い切ってやってみて!」などと後押しをすると、クライアントの行動力は上がります。また、「終わったら、Facebookに投稿して」とか、「チャレンジしたら、私に連絡してね」などと、終わったあとのことを決めて、行動そのものを経過点にすることも効果的です。
コーチングでの提案・リクエストは、命令や指示ではありません。コーチングは、クライアントがゴールを達成するための行動を自ら決めて、自ら行動していくものです。その行動のコミットを強力に後押しするのが、提案・リクエストなのです。
100と言われれば100を目指しますし、300と言われれば300を目指します。クライアントに、「自分はもっともっとできる!」と思わせて、行動させられるかどうかが、コーチの価値です。
コーチの価値は、どれだけ強力なリクエストを出来るか、と言っても過言ではないでしょう。
クライアントが新しい行動を始める場面
クライアントが行動をためらっている場面
クライアントが不安・恐れを感じている場面
「○○をしてみませんか??」
「○○をリストアップしませんか?」
「現状を可視化しませんか?」
「○○をしてください!」
「○○をすると約束できますか?」
「『○○を△△までにやります!』と宣言してください。」
「はじめる前と終わったあとで連絡してください」
「終わったら写真に撮って送ってください」
「今日話したことを必ず実行してください」
「300%実行可能な目標にしてください」
「小さな挑戦をしてください」
コーチングでクライアントが結果を出すためには、コーチ・クライアントそれぞれが、自分自身の役割を果たしていくことが必要不可欠です。
クライアントの役割は、決めたことを実際に行動していくこと。一方でコーチの役割は、クライアントに結果を出させるべく、チャレンジさせて行動させることです。
その為には、お互いに信頼し合い、提案・リクエストを効果的に活用していってください。
「彼なら、必ずできる」「コーチがそう言ってくれるから、俺なら絶対出来る!」という状態で、行動する循環を作っていきましょう。
コーチが自信と責任を持ってクライアントを後押しすれば、必ず結果はついてきます。
マーケティングコーチ
千葉大学工学部卒業後、IT企業にて10年間、商社向けの基幹システムの運用/保守・改善業務に携わる。
2012年にコーチングを学び始め、2014年よりコーチとしての活動を開始、2017年に独立し、個人事業主・起業家の売上UP・web集客などを支援する。
コンラボには2016年よりライターとして、2018年より社内コーチとして参画。
著書に「習慣化を成功させる本」「自分と可能性を育てるチャレンジの習慣」がある。
趣味の将棋はアマ三段&将棋普及指導員。
フィードバックという言葉は、特にビジネスの世界ではよく知られるようになってきました。実際にフィードバックをしたことがある...
正しいコーチングには、基本的なプロセスが存在しています。それを理解していればコーチ独自のプロセスやプログラムを構築しても...
行動がすぐに止まってしまうクライアントを上手くサポートできなくて、困ってしまうことはありませんか?そんな時、もしかしたら...