失敗しないための目標設定ガイド~SMARTの法則の活用事例~【特典シート付き】

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新年度の始まりの時期や、プロジェクト開始のタイミングなど、

ビジネスの現場で「目標を立てろ」と言われて戸惑ったことはありませんか?

目標の立て方なんて習ったこともないのに、「自分で考えろ」と言われて困って、周りの人に聞いてみたり、なんとくなく目標を立ててみたものの、「こんな目標で良いのかな?」と不安になったり、「そんな目標じゃダメだ」と上司に言われたり、立てた目標が未達で終わったり・・・

あなたもそんな経験はありませんか?

目標設定の際に助けとなるのが、今回ご紹介する「SMARTの法則」です。「SMARTの法則」を使うことで、重要なポイントを押さえた「いい目標」を立てていくことができます。

この記事を目標設定のガイドとして、実際にあなたの目標設定を進めていきましょう。

SMARTの法則とは何なのか?どうやって使うものなのか?それぞれの項目での注意点・具体例も交えていきます。以下からダウンロードできる、SMART目標設定シートに埋めながら進めていきましょう。

⇒ PDF無料プレゼント『目標設定SMARTシート』

もう目標を立てている人も、SMARTの法則に照らし合わせてみて、目標を改善していくとよいでしょう。上手な目標設定ができるようになると、成果を積み上げていくことができ、それが自分への自信や周りへの信頼にもつながっていきます。

その結果、あなたの仕事の幅や選択肢が加速度的に増えていくことでしょう。

さぁ、準備はいいですか?紙とペンを用意して、あなたの目標設定を行っていきましょう。

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1.SMARTの法則を利用した目標設定

1-1. 目標設定の「SMARTの法則」とは何か?

SMARTの法則とは、目標設定の5つのポイントの頭文字をつなげたものです。これを体現していくには、実際のあなたの目標を立てながらやってみることが一番です。できるだけ具体的な方が分かりやすいので、ひとつの例を詳しく見ながら、お伝えしていきます。

ここでは、A社の営業第一部 第二課の係長、山本さん(仮)の例を見ていきます。こんな状況だったとしましょう。

A社は東証二部上場の専門商社。
昨年度の売上は500億。今年の目標は5%の伸長。
営業第一部第二課は総勢24名、全4チーム。昨年度売上は20億。
山本さんは1つのチームのリーダーで、昨年度チーム売上は4億。

今年の目標設定の時期がやってきて、目標を立てるようにと部長からお達しがきた、というところから始めていきましょう。会社の業績についての「売上目標」と、自分を含めたチームメンバーの「育成目標」について見ていきます。

1-2. 売上目標の設定例とSMARTの法則~そんな数字で大丈夫?~

まずは分かりやすい、「売上目標」を考えていきましょう。

山本さんは、「今期の売上:4億2000万円」という目標を立てました。一見わかりやすく明確な目標にも見えますね。

これをSMARTの法則に沿って、チェックしていきます。合わせて、あなたの目標も新たに立てる、もしくは、立てた目標を一緒にチェックして進めていきましょう。

【あなたの目標シートに記入しよう!】
あなたの今年度の売上目標はどんなものでしょうか??
あるいは、次の四半期の売上目標はどんなものでしょうか??

S: Specific  (具体的である)

SMARTの最初のSはSpecific、「具体的であれ」ということを意味します。具体的とは、誰が読んでも同じ意味にとれるということです。複数の解釈ができるような言葉は選ばず、曖昧な表現は排除します。

特に、数値で表現できるものはすべて数値で記載することで、具体的なものになります。つまり、売上目標を数値で示した瞬間に、具体的なものになっているのです。

山本さんの「今期の売上:4億2000万」は具体的ですよね。ただ、もっと細分化しておくと、より具体的なものになります。

例えば、4億2000万を細かな内訳に分けることも具体性が増します。
・A社で1億5000万
・B社で1億2000万
・C社で9000万
・新規開拓で6000万

といった具合に、お客様ごとに細分化することで、どのお客様にどれだけ注力していけばいいかが分かってきます。そうすれば、お客様毎に売上の戦略を考えることもできるようになるでしょう。

BtoCの会社であれば、メインの商品毎で細分化する、販売ルートで分ける、というのも、具体的にするためのよい方法です。あなたの状況に適した細分化方法を考え、より具体的にしていきましょう。

【あなたの目標シートでチェック!】
S:具体的でしょうか?売上目標をさらに細かく数値化してみましょう!

 M: Measurable  (測定可能である)

続いてのMはMeasurable、「測定可能であれ」という意味です。測定可能とは、客観的に事実を判断できるということです。

数値で表した目標であれば、それが達成されたかどうかは、客観的に判断できますよね。この場合も、売上目標4億2000万、というようように数値で表しているので、測定可能であると言えます。

特に、細分化しておくと、どれが達成でどれが未達か、一目瞭然になりますよね。

【あなたの目標シートでチェック!】
M:あなたの目標は、客観的に事実を判断できますか?( YES  /  No)
Noの場合、Sに戻って数値化しましょう。

A: Achievable  (達成可能である)

続いてのAはAchievable、「達成可能であれ」という意味です。達成可能とは、「できたらいいよね」という希望や願望ではなく、行動すれば目標実現可能であるという意味です。

山本さんの「今期の売上:4億2000万円」は、去年の5%アップです。これは達成可能なのでしょうか??
会社では多くの場合は、去年と同じ体制を継続することでしょう。なので、去年の実績から考えると大きくブレません。また、1年のキャリアを積み、できることも広がっているはずなので、一般的には3%~5%程度の増分であれば達成可能と言えるでしょう。

売上を去年の3倍にする!と目標を立ててしまうと、抜本的にやり方を変えたりしなければなりません。やり方のあてもなく、参考にできる経験もないような場合は、達成できるかどうかを測るのは、大変です。

【あなたの目標シートでチェック!】
A:あなたの売上目標は、達成可能と考えられますか?( YES  /  No)
売上目標が達成可能と判断した理由/根拠は何でしょうか?

R: Relevant   (関連性がある)

次のRはRelevant、「関連性を持たせよ」という意味です。会社で言えば、上位の目標との関連性があるかどうか、ということです。組織では、経営計画に基づいて経営層の目標が設定され、以下マネジメント階層にその目標がブレイクダウンされ、一般社員まで下りていきます。

つまり、自分の目標が上司の目標と連動しているか、さらにはチーム、本部、全社の目標という形で関連があるかどうかを確認しておく必要があるのです。

山本さんの場合、「5%伸長を目指す」と会社の方針が定められたので、売上拡大は目標として適切です。Rを満たしていると言えるでしょう。

仮に、会社が30%の増収・増益を目指すような場合だと、「5%の伸長」では不十分とみなされるでしょう。自分たちの立てる目標の積み重ねが、会社の目標の達成がつながるよう、価値観に沿った目標設定を心がけましょう。

【あなたの目標シートでチェック!】
R:あなたの売上目標は、上位組織の目標と関連がありますか?( YES  /  No)
具体的に言うと、どう連動しているでしょうか?

T: Time-bound  (期限のある)

最後のTはTime-bound、「期限がある」という意味です。いつまでに達成するのか、その期限が明確になっているかということです。会社の目標だとすれば、1年とか半年とか、あるいはプロジェクト期間終了まで、となることもあるでしょう。

決算期までの目標とすることが標準的ですから、年度内に4億2000万という目標は、このTも満たしています。

ただし、年間の期限だけの設定では大きすぎるため、半年を過ぎたあたりで見直して「もう無理じゃん!」という事態にもなりかねません。年間の期限だけでなく、半期・四半期・一ヶ月単位にブレイクダウンし、状況を把握しやすくし、都度適切な行動をとれるようにしておくとよいでしょう。

【あなたの目標シートでチェック!】
T:期限があるか。あなたの売上目標の期限はいつですか?
より細かくブレイクダウンするとどうなりますか?

 

ここまででお伝えしてきた目標はあくまで、売上という数字に対する目標です。しかしこれだけでは、どうやって達成していくかの行動が見えないので、本来であれば目標とセットで行動目標を立てるべきです。それに沿って行動し続けることで、目標が現実のものとなっていきます。

例えば、「新規顧客開拓のために、月に10件の新規アポイント」とか、「顧客ヒアリングを四半期に一度実施して各社3件の提案事項を発掘する」など、自分の取れる行動を具体化(数値化・言語化)していきます。

【あなたの目標シートに記入しよう!】
改めて、あなたの売上目標は何でしょうか?よりブラッシュアップした売上目標を書いてみましょう。
また、それらはどんな行動によって達成へとつながるか、行動目標も記載しましょう。

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1-3. 育成目標の設定例とSMARTの法則 ~ザックリしすぎていないですか?~

では続いて、育成目標を考えていきましょう。売上ではないので数字で表現できない分、少し考え方に慣れる必要があります。数字に関わらないものについては、先ほどもお伝えした行動目標を立てていくことになります。

山本さんのチームには、新卒2年目の片桐さんがいます。5年目の斎藤さんがやっている仕事を片桐さんに引き継いでもらって、斎藤さんに自分の仕事の一部を引き継ぎたい・・・という風に考えているような場合を考えてみましょう。

山本さんは、「チームの底上げのために、スキル・トランスファーを行う」ことを目標にしました。

【あなたの目標シートに記入しよう!】
目標設定SMARTシートの「その他目標用」を使用して、考えていきましょう。
あなたのチームメンバーの育成目標は何ですか?

SMARTの法則に移る前に、スキル・トランスファーを効率的に行う前提を2つ紹介します。

ひとつめは、具体的な仕事の一覧化です。スキルマップ表を作成し、現在、誰がどの業務をやっているかを明確にしておきましょう。

ふたつめは、スキル・トランスファーを行った結果、どのような状態になればよいのか、その目指すべき状態を明らかにすることです。

この2つがない、もしくは不明確だと、なんとなく引き継いだつもりになって実業務で後任が困ってしまうとか、何ができるようになったかをメンバーが把握できずに意思疎通に困ってしまう、といった状況になります。スキル・トランスファーに先立ち、作っておきましょう。

今回はこれが出来ている前提で、みていきますね。

S: Specific                (具体的である)

仕事を引き継ぐと言っても、何をどうするかの行動が具体的になっていなければなりません。
引き継ぐ業務は何か、どうなっていたら引き継いだと言えるのか、何をいつやるか、ということを具体的にします。

目次レベルでよいので、引継ぎの内容が分かる資料を作りましょう。

チームリーダーは、チーム内の仕事がしっかり回る状態を作ることが責任です。自分の業務の引継ぎはもちろん、配下のメンバー内の引継ぎ内容をスムーズに行えるように、その内容を具体的に出してもらい、引継ぎ手順を考えてもらうのです。

後任者が業務を確実に遂行できるように、必要に応じて引継ぎのフォローすることが大切です。

【あなたの目標シートでチェック!】
S:具体的に、何を引き継ぎますか?
どうなったら引継ぎが出来たと言えますか?

M: Measurable   (測定可能である)

業務のスキル・トランスファー、引継ぎのような場合はどのように測定するのでしょうか。実際の業務が回るようになっていること、という結果だけでなく、引継ぎ実施の内容を数値化・言語化することでも測定していきましょう。

例えば、引継ぎとして勉強会を5回実施する、勉強会であがった質問を回答してQA表にしてまとめる、引継ぎ資料を30項目分作成する(事前に目次を洗い出して、総数を明確にしておく)、などがあげられます。

一覧表や目次を作ったり、回数で設定したり、何をいつやったかをチェックできるような仕組みにしておくことが大切です。自分たちの引継ぎを管理にするのに加えて、他の人に説明するのも便利です。

チーム状況を上司に報告する際、「業務引き継ぎを行いました」と言うのと、何をどのぐらい実施したかの一覧表を見せるのでは、後者の方が明確に伝わるのは明らかですよね。

仕事を評価するのは上司です。賞与や人事評価に関することの場合は、上司もその評価をさらに上の本部長や役員にわかりやすい形で示す必要があります。「やりました」「できました」ではなく、具体的な数値で示しましょう。

【あなたの目標シートでチェック!】
M:測定可能か。何を、どれぐらい行いますか?
測定可能な数値で表現してください。

A: Achievable   (達成可能である)

引継ぎで達成可能かとは、その引継ぎをやれる時間的余裕があるか、と、仕事の年次が適切か、です。

人によって、任せられる仕事の責任の幅があります。10年目、5年目、2年目で、適切な仕事というなんとなくの感覚があなたの会社にもあることでしょう。引継ぎを受ける側が、その仕事を十分にこなせる技量かどうか、というところも、達成可能であるかの観点につながっていきます。

また、ミスがあった場合もフォローに回れる体制を維持することも必要かもしれません。

【あなたの目標シートでチェック!】
A:達成可能か。その引継ぎ計画は必ず遂行できますか?
また、引継ぎの相手は適切ですか?

R: Relevant  (関連性がある)

教育方針は、会社の育成方針と関連があるのか、と、あなた自身のキャリアプランとの関連性を確認します。

例えば、所属している本部が縮小していく方針が示されているなら、もっと他のことを引き継ぐべきです。

また、部下を育成するということは、部下に自分の仕事を任せていくことになりますから、極端に言えば自分の仕事を任せていくわけです。なので、上司であるあなた自身の今後のキャリアプランを考え、関連性を持たせることで、あなた自身にとっても良い目標となるのです。

【あなたの目標シートでチェック!】
R:関連性があるか。上位組織の目標とどう連動しているでしょうか?
また、あなた自身のキャリアプランとの関連は?

T: Time-bound  (期限のある)

期限については、言うまでもありませんね。いつまでにその状態になっていればよいのでしょうか。

【あなたの目標シートでチェック!】
T:期限があるか。いつまでに、目指すべき理想の状態になっていればよいですか?

 

ここまで落とし込んだら、先ほど同様、ブラッシュアップした目標として書き直します。そして、その目標を達成するために必要な行動についても目標を立てましょう。

【あなたの目標シートに記入しよう!】
改めて、あなたの目標は何でしょうか?よりブラッシュアップした売上目標を書いてみましょう。
また、それらはどんな行動によって達成へとつながるか、行動目標も記載しましょう。

ここまで順を追ってシートを埋めることで、あなたの目標がSMARTの法則に沿ったものとしてブラッシュアップされています。最初の目標と見比べてみてください。

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2.2種類の目標:成果目標と行動目標を区別する

ここまでの説明の中で軽く触れましたが、目標には成果目標と行動目標の2種類があります。この2つは密に連動するものの、目標を立てるときには区別して考えるべきです。ここで改めて、お伝えしておきます。

2-1. ノルマとは違う?成果目標の活用方法

年間売上4億2000万や、月に10件の成約といったような目標は、成果の目標です。数字が直接業績につながるものが多く、組織の目標と言えばこの結果目標を思い浮かべる方も多いことでしょう。

成果目標は自分だけでコントロールできないような要素が多分にあるので注意が必要です。売上や成約は、お客様が買っていただけて初めて達成となるため、達成できるか否かの最終的な決定は他人にあるのです。いくら価値のある商品を提供しても、完璧なプレゼンをしたとしても、成果が出るとは限らないのです。

成果目標は簡単に数字で示せて、誰から見てもわかりやすいので、目指すべきゴールとして適切です。わかりやすいゴールがあることで、チーム内の意識統一やモチベーション向上が期待できます。なので、成果目標は組織を束ねる役割の方が立てるべき目標と言ってもいいでしょう。

半面、達成できなかったときには反動でモチベーションが下がりがち。「なんで売上が伸びないんだ!!」とチームメンバーに鼓舞しても、コントロール外のところで最終的な決定がなされるので、あまり意味がありません。

個人で成果目標を立てて、それだけを追い続けてしまうと、「ノルマ」に変わっていきます。結果が伴わない場合には自己嫌悪に陥ったり、意識が下がったりします。結果、チーム内の空気も悪くなり、他のメンバーとの人間関係も悪化させていってしまう要因にもなりかねません。

2-2. 全ての行動は成果のために・・・行動目標の活用方法

電話でのアポ取り50件とか、営業周りを30件とか、自分が頑張れば必ず達成できるものが行動目標です。自分でコントロール可能なので、自分の努力次第で達成・未達が決まるものです。

行動目標は、やみくもに自分ができるものを挙げていけばよい・・・というわけではありません。達成したい「成果目標」を手に入れるのに必要な行動の要素を洗い出し、「このぐらい行動すれば、成果が得れるだろう」と、納得できるレベルに設定する必要があります。

「成果目標」を達成するために必要な、具体的な活動を「行動目標」に落としこむというイメージです。

成果目標が結果にコミットしているのに対し、行動目標は結果にはコミットしていません。年次が上がり、責任が大きくなるにつれて、成果を強く求められることでしょう。

そんな場合でも、上司や会社には提出しないまでも、行動目標を作ってください。成果目標を遠くに見据えて、行動目標に従って行動をすることが、成果を手に入れる道なのです。

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3.掲げた目標を達成するために必要な3つのこと

ここまでは目標の立て方についてお伝えしました。しかし、目標を立てたものの、期末になって目標が未達で終わってしまう・・・そんな経験がある方もいらっしゃることでしょう。掲げた目標を達成するために必要な3つのポイントをお伝えします。

3-1. 行動をイメージできるレベルまでブレイクダウンしよう

SMARTのSのところでもお伝えしましたが、具体的であればあるほど、行動が容易になっていきます

例えば、1年間のスパンで立てた目標は、日々の仕事の単位からすると大きすぎて、現実味がわきません。たとえ行動目標であったとしても、1年で300件訪問すると言われると、大きすぎてイメージしづらいです。

大きな目標は、半期、四半期、月、週、日の単位にブレイクダウンしていくことで、より行動が明確になっていきます

1年に300件の訪問 → 四半期で75件 →1か月に25件 → 1週間に6件(→ 1日に1件or2件)、とすれば、1週間に6件のアポイントを入れるための具体的な行動が見えてきます。

成果目標でも同じでしたよね。お客様や期間で目標をブレイクダウンさせて、具体的にイメージしやすい大きさに分解してあげましょう。

1年に5億の売上 → 1か月に約4200万 → 1週間に1000万 、とすれば、日々の行動とつながってきますよね。

3-2. 常に目標を意識・共有して進捗を測ろう

期初に立てた目標が達成できない原因は、立てた目標を忘れてしまったり、意識していなかったり、ということが挙げられます。

組織の中で、目標を見直すタイミングはどのぐらいあるでしょうか。私の勤めていた会社では、目標を設定した後は全く触れられず、期末に結果だけを上司と振り返るという仕組みでした。

目標のことを意識するのは、期初と期末だけであとは放置という状態になってしまっていました。どんな目標を立てたのかを忘れ、思い出すのはその資料を見た時だけ・・・これでは、目標を達成できませんよね。

ここまで極端ではないまでも、半年に一度や四半期に一度の頻度だという人も多いことでしょう。1年間の目標を掲げたのであれば、その進捗状況は常に把握して足りていない行動はどこなのか、せめて自分だけでも把握しましょう。

目標は、常に目の届くところに置いておき、常に意識していきましょう。チームの目標であれば、常にチーム内で共有し、目標に向かって日々行動していくような環境づくりが大切なのです。

3-3. 現状に沿った目標となるよう、適宜見直していこう

期初に立てた目標は、期初の時点で見通せる範囲のこととなっています。しかし、状況は日々変わっていきますから、当初の目標が古く、効果の薄いものになってしまうこともよくあります。

目標が現状に合わなくなってきたときには、目標を見直すことをおススメします。

年間の目標を立てたなら、最低でも四半期に一度の見直しが必要です。
見直しの際にも、SMARTの法則が役に立つことでしょう。

見直して適切な目標になれば、迷いがなくなりの量・質ともに上がるため、成果にもつながりやすくなります。成果が出ることでモチベーションが維持・向上していき、いい循環になっていきます。

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終わりに

目標の立て方のガイドとして、SMARTの法則と目標設定例を挙げてお伝えしてきました。

目標設定のポイントを押さえ、それに沿って目標を設定できれば、上司との面談もスムーズにいきますし、日々のやるべき行動も明確になっていきます。また部下には、あなたの目標と連動させるように目標設定してもらうことで、チーム一丸となって目標に向かうことができます。

上手な目標設定の方法を身に着け、進捗を常に確認し、必要に応じて目標の見直しを行い続けることで、成果を積み上げていきましょう。

正しい目標設定が、あなたをゴールへ導くことを願っています。

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佐藤 友康

佐藤 友康

マーケティングコーチ 千葉大学工学部卒業後、IT企業にて10年間、商社向けの基幹システムの運用/保守・改善業務に携わる。 2012年にコーチングを学び始め、2014年よりコーチとしての活動を開始、2017年に独立し、個人事業主・起業家の売上UP・web集客などを支援する。 コンラボには2016年よりライターとして、2018年より社内コーチとして参画。 著書に「習慣化を成功させる本」「自分と可能性を育てるチャレンジの習慣」がある。 趣味の将棋はアマ三段&将棋普及指導員。

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